2019年2月19日(火)

エジプト、経済再生重視の布陣 暫定政権が発足

2013/7/18付
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エジプトで16日に発足した暫定内閣は自由を重んじるリベラル派の経済専門家を多く登用したのが特徴だ。新内閣は憲法制定とともに経済再生の道筋をつけることが大きな課題。ペルシャ湾岸諸国の支援で目先の危機は回避できそうだが、本格的な経済再生には直接投資や観光客の誘致などが欠かせない。

暫定内閣では、ベブラウィ首相やガラル財務相など、経済専門家が多く入閣。経済再生を重視する軍やマンスール暫定大統領の意向が反映されているようだ。

エジプト経済にとって当面の最大の課題は目減りする外貨準備高への対応だ。エジプトでは貿易決済に最低限必要な外貨準備は150億ドル(約1兆5000億円)とされるが、今年6月末時点では149億ドルだ。

サウジアラビアなど湾岸諸国が総額120億ドル相当の支援を表明しており、一部は外貨準備に繰り入れられる。しかし、主要な外貨獲得手段である直接投資受け入れと外国人観光客の低迷という構造的な問題を解決出来なければ、再び外貨不足に陥るのは確実だ。

問題解消のカギを握るのが、国際通貨基金(IMF)との融資交渉だ。これまでエジプト政府とIMFは48億ドルの融資を巡って交渉を続けてきたが、正式合意には至っていない。

IMFはエジプトの財政支出の約25%を占める補助金改革などを条件に掲げているが、暫定政権のアラビ計画相は就任前の15日、「IMFとの新たな交渉を始めるのに適当な時期ではない」と述べ、交渉再開に否定的な見方を示した。補助金改革に手を付ければ低所得層を中心に不満が高まりかねず、暫定政権では補助金改革には着手しない見通しだ。

国内では暫定政府とイスラム勢力の対立も続く。次期政権が幅広い国民の支持を獲得できなければ補助金改革に着手できず、IMFとの交渉が暗礁に乗り上げる可能性もある。(カイロ=押野真也)

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