2019年2月24日(日)

米上院、HSBCに重度の不備指摘 資金洗浄巡り

2012/7/17付
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【ワシントン=矢沢俊樹】米上院国土安全保障・政府問題委員会は16日、英大手銀行HSBCグループがマネーロンダリング(資金洗浄)に関与していたうえ防止策に重度の不備があったとして早急な改善措置を勧告する報告書を公表した。日本の大手地方銀行である北陸銀行を経由する格好で、HSBCが多額の資金洗浄を助長した可能性も記述している。

ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作問題に続き、英金融グループの大型不祥事が相次ぐ形となった。HSBCは多額の制裁金を科されるとの見方も出ている。

同委員会は17日の公聴会にHSBCグループの米国法人幹部や米財務省などの当局関係者を呼び事情説明を求める。HSBC側は対応の不十分さを認め、陳謝する意向。

報告書は同委員会傘下の小委がHSBCの140万点以上に上る資料や関係者の事情聴取をもとに作成。HSBCの監督当局である米通貨監督庁(OCC)にも今後の監視・対策強化を促す異例の内容となっている。

報告書は主にHSBC米国法人が米の制裁対象であるイランに絡む金融決済について、複数年にわたり米以外の提携先などを使い当局の監視を巧妙に回避するなどの不正な取引を行っていたと明記した。

資金洗浄への監視システムが機能不全に陥るなど「長期間、深刻な防止策の不備があった」と認めた。HSBCが米国内でテロリストとの関与が疑われる外国銀行と取引していた事実にも言及している。

北陸銀を巡る調査では、ロシアの顧客が中古車販売などに絡んで同行に多額の海外旅行者向けの小切手を持ち込み、それをHSBC側が換金していたと指摘。北陸銀の情報開示にも疑問を呈している。

HSBCについては4年以下の間、ロシア人が資金洗浄の防止策が弱い邦銀を使うことで「疑わしい活動」を行い、3億ドル近いドル資金調達を「可能にさせた」などとの分析結果を示している。

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