2018年12月16日(日)

米、食糧支援凍結に言及 北朝鮮衛星問題
国際社会の懸念拡大 中国も自制要求

2012/3/17付
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北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイル発射実験とみられる「人工衛星打ち上げ」を予告したことについて、国際社会の反発と懸念が広がっている。米国務省のヌランド報道官は16日、北朝鮮が発射に踏み切れば2月の米朝合意の破棄と見なし、食糧支援も凍結すると明言した。日本、中国、韓国、ロシアと対応を協議し、5カ国が発射阻止での連携強化を確認したことも明らかにした。

米、発射決行なら合意破棄(テレビ東京)

米、発射決行なら合意破棄(テレビ東京)

【ワシントン=中山真】ヌランド報道官が記者会見で明らかにしたところによれば、北朝鮮側は今回の発射計画をニューヨークの外交チャンネルを通じて15日午後に米側に通告。米側は国連安保理決議などに反するなどと指摘したが、数時間後に北朝鮮側が声明を発表した。米側は先月29日の米朝合意に至る協議の中でも人工衛星打ち上げが合意破棄につながると伝えていたという。

今回の北朝鮮の発表を受けて米国のデービース北朝鮮特別代表は16日、北朝鮮の核問題に関する6カ国協議メンバーである日本、中国、韓国、ロシアの代表と電話で対応を協議。発射は国連決議などに違反する行為との認識で一致するとともに、発射阻止への連携強化を確認した。

一方、ウラン濃縮活動一時停止などの米朝合意の見返りに供与する方向だった24万トンの栄養補助食品を巡っては、ヌランド氏は「北朝鮮の信頼性に疑念が生じた」として発射されれば支援実施は困難になると明言。キング北朝鮮人権問題担当特使がローマの世界食糧計画(WFP)で進めていた食糧支援協議も中断する方針を示した。

【ニューヨーク=弟子丸幸子】国連安保理の議長国、英国のライアルグラント国連大使は16日、北朝鮮の「衛星」発射予告に関して「(発射は)安保理決議違反というのが我々の理解だ」と述べ、人工衛星を搭載する場合でも決議違反に相当するとの見解を明確に示した。国連本部で記者団に語った。「衛星」の運搬手段は長距離弾道ミサイル「テポドン」の改良型になるとみられる。2009年採択の安保理決議1874は「弾道ミサイル技術を使用したあらゆる発射」を禁止した。

一方、新華社通信によれば、中国の張志軍外務次官は16日、北朝鮮の池在竜駐中国大使を呼び、懸念を表明。「(発射)計画と国際社会の反応に関心を払っている」と述べ、自制を求めた。次官は「関係国が冷静さと自制を保ち、事態をエスカレートさせて情勢を複雑化させないよう望む」と各国にも冷静な対応を求める姿勢を示した。

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