【シカゴ=野毛洋子】急ピッチで上昇してきた米国の農地価格の勢いに一服感が出てきた。シカゴ連銀が調べた今年4~6月期の米中西部5州の農地価格は、前年同期比15%の上昇にとどまり、伸び率は2四半期連続で20%を下回った。約半世紀ぶりの干ばつで農家の土地需要もやや衰える見通し。投資マネーなどの流入もあって価格は下落しにくいとみられるが、過熱気味だった米農地取引は転機を迎えつつあるようだ。
調査は農家と取引がある米銀206行を対象に実施。州別にみると、上昇率トップはトウモロコシの最大主産地のアイオワ州(前年同期比24%)、2位はイリノイ州(15%)だった。今後の農地価格については調査対象のうち70%が今年7~9月期は横ばいとみており、上昇予測は22%、下落予測は4%だった。
干ばつが農家に与える経済的影響については「今年の農家収入に深刻な損失が出た」とし、農地需要が一時的に衰える可能性も示した。ただシカゴ連銀は「穀物保険や政府援助プログラムが影響を軽減する」と指摘。過去数年の好景気で農家には手元資金があり、干ばつによって農地価格が大きく崩れることはなさそうとの見通しを示した。
投資マネーの流入に穀物価格上昇が重なった米農地価格は昨年7~9月期に過去最高の25%の上昇幅を記録した。その後3四半期連続で上昇幅が縮小している。
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