EU、過剰赤字国の予算編成に介入 欧州委が法案発表へ

2011/11/17付
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【ブリュッセル=瀬能繁】欧州連合(EU)の欧州委員会は23日、過剰財政赤字を抱えるユーロ導入国の予算編成にEUが介入する法案を発表する。赤字国が財政再建を着実に実行するための監視強化が目的。EU共通の財政ルールである安定・成長協定(財政協定)改定に続く財政規律強化策の柱となる。欧州議会などでの審議が年内にも始まる見通しだ。

バローゾ欧州委員長が16日に仏ストラスブールで開いた欧州議会で明らかにした。安定・成長協定が定めた「財政赤字の国内総生産(GDP)比率3%」という基準を上回るユーロ導入国が対象。欧州委の予測によると、2012年はユーロ圏17カ国のうち12カ国が協定違反国となる見通しで、法案成立後は大半の国の予算編成に影響を与えそうだ。

対象国は毎年、予算案を自国の議会に提出する前に、EUの執行機関である欧州委員会と加盟国でつくる閣僚理事会に提出しなければならない。EU側は財政規律が不十分な内容だった場合は予算案の変更を要請。予算執行後も必要に応じて予算を修正するよう求めるという。

バローゾ氏は「各国予算の最終権限は各国議会」としながらも、協定違反国の続出で債務危機を招いた反省から「金融安定を脅かす加盟国の監視強化は必要。共通通貨を望むのであれば不可欠」と訴えた。

欧州委は23日に(1)ユーロ導入国が一つの国のように共同で発行する「ユーロ共同債」の選択肢(2)国際通貨基金(IMF)など国際機関でのユーロ圏代表の創設(3)12年の各加盟国の財政再建や構造改革の優先課題を示す「年次成長調査」――なども一括して発表する。

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