【ソウル=加藤宏一】旅客船セウォル号の沈没事故を巡る報道に問題があったとして、韓国主要メディアが相次ぎ謝罪する異例の事態になっている。
大手紙の中央日報は16日付で、政府発表を十分検証せずに不正確な乗船者数を伝えたと謝罪した。救助活動を巡っても誤解を招く表現があり、読者を混乱させたと説明。「取材源のプライバシー保護をおろそかにした誤りもあった」と謝った。
KBSテレビも15~16日にかけてニュース番組内で謝罪。4月末の朴槿恵(パク・クネ)大統領の謝罪を報じる一方、謝罪を受け入れないとする被害者家族の会見を報じなかったと振り返った。被害者家族への配慮が欠け、事故発生時の報道にも誤報があったとした。