2019年2月20日(水)

イラン大統領選、保守穏健派ロウハニ師が勝利

2013/6/16付
保存
共有
印刷
その他

【テヘラン=久門武史】イラン内務省は15日夜(日本時間16日未明)、14日投票の同国大統領選で保守穏健派のロウハニ最高安全保障委員会元事務局長(64)が当選したと発表した。選挙戦序盤での劣勢を覆し、保守強硬派の候補に大差で勝利した。アハマディネジャド大統領の核開発が招いた経済制裁や米欧との関係悪化に国民の不満が高まっていた表れとみられ、ロウハニ師が今後、柔軟な外交姿勢に転じるかどうかが焦点となる。

イラン内務省によると、大統領選の有効投票数は約3545万票。このうちロウハニ師は5割超に相当する約1861万票を集めた。2位の保守強硬派のガリバフ・テヘラン市長(51)の得票率は17.1%で約607万票。予想を上回るロウハニ師の圧勝だった。

アハマディネジャド大統領の下で核交渉の責任者を務めるジャリリ最高安全保障事務局長(47)の得票率は11.7%にとどまった。全体の投票率は72.7%だった。

選挙戦序盤は最高指導者ハメネイ師に近い保守強硬派がリードした。潮目が変わったのは最終盤の10日。改革派唯一の候補が選挙戦から退いたのを受け、ロウハニ師が改革派も取り込んで猛追した。事前審査で出馬が認められなかった保守穏健派の重鎮ラフサンジャニ元大統領に加え、改革派のハタミ前大統領も支持を表明。対外強硬路線に批判的な票の結集に期待が一気に高まった。

序盤で先行していたガリバフ、ジャリリ両氏は出身母体の革命防衛隊などの組織票を固めたが、支持層の重なる強硬派内で候補者を一本化できず票の分散を招いた。

2009年から2期8年のアハマディネジャド政権は国際社会の批判を無視する形で核開発を進め、米欧との関係は悪化した。イランは平和的利用を主張するが米欧は核兵器への転用を疑い、経済制裁を強化。外貨獲得の柱である石油輸出は滞り、物価上昇率は30%、失業率は12%に高止まりしている。

イラン大統領選は、イラン革命翌年の1980年に初めて行われ、今回で11回目。18歳以上の国民が直接投票する。任期は4年で連続3選は禁止されている。聖職者らで構成する護憲評議会の承認を得ないと立候補できない。今回は保守穏健派3人と保守強硬派3人の計6人で争われた。

 ハッサン・ロウハニ師 1948年テヘラン東方のセムナーン州生まれ。イスラム教シーア派の聖地コムで教育を受けた聖職者。保守穏健派の重鎮ラフサンジャニ師の側近。2003~05年に最高安全保障委員会事務局長として核交渉責任者を務めた。国会と護憲評議会の意見が対立した場合に調停に当たる最高評議会や、最高指導者の選出や罷免の権限がある専門家会議のメンバー。(テヘラン=共同)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報