2019年1月23日(水)

習氏、総書記・軍主席に選出 中国新体制が発足
常務委員は7人に

2012/11/15付
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【北京=島田学】中国共産党は15日、北京市内で第18回中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開き、習近平国家副主席(59)を新しい総書記に選出した。党の最高指導部を構成する政治局常務委員には、習総書記を含む7人を選んだ。軍の事実上のトップに当たる党軍事委員会主席に胡錦濤国家主席(69)に代わり、新たに習総書記が就くことも決まった。胡氏は党務、軍務の双方から退いて完全引退する。

常務委員に昇格したのは党内序列順で、習総書記、李克強副首相(57)、張徳江・副首相兼重慶市党委員会書記(66)、兪正声・上海市党委書記(67)、劉雲山・党宣伝部長(65)、王岐山副首相(64)、張高麗・天津市党委書記(66)。

このうち王氏は、党員の汚職などを取り締まる党中央規律検査委員会の書記に就任した。中国での指導部交代は2002年11月以来、10年ぶり。習総書記は1中全会終了後、北京市内で記者団に「我々の責任は中華民族の復興へ努力することだ。託された期待を裏切らず、使命を果たす」と語った。

国営新華社は、党指導部に当たる政治局員に胡春華・内モンゴル自治区党委書記(49)や孫政才・吉林省党委書記(49)など「ポスト習」世代の幹部ら合計25人が入ったと伝えた。女性は劉延東国務委員(67、副首相級)と孫春蘭・福建省党委書記(62)の2人。劉延東氏と汪洋・広東省党委書記(57)、李源潮・党組織部長(62)は政治局員に再任された。

胡氏は来年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で国家主席から退任。習氏が後任に就くほか、新たな常務委員の一部も政府要職に就任し、習政権が本格始動する。

今回は常務委員を9人から7人に減らした。党内では胡主席と習総書記、江沢民・前国家主席(86)らが三つどもえの激しいポスト争いを繰り広げた。

新たな常務委員のうち、胡主席と同じ党青年組織の共産主義青年団(共青団)出身で胡氏に近いのは李氏のみ。張徳江氏、兪氏、張高麗氏ら江前主席に近い顔ぶれが目立つ。

習政権は多くの課題を抱えて発足する。社会の安定を支えてきた高成長には陰りが見え、12年7~9月期の実質国内総生産(GDP)は2四半期連続で8%を下回った。

社会格差の拡大や腐敗のまん延、環境汚染の広がりへの庶民の不満もくすぶっている。抗議活動は当局の集計だけで11年は20万件と、10年前の4倍に増えた。12年は治安維持に軍事予算を上回る7018億元(約9兆円)を投じている。インターネット規制など社会の管理策を強化する構えだが、対応を誤ると不満を暴発させかねない。

一方、習政権は共産党結党100周年の21年に向け、国威発揚も狙う。海洋進出の積極化や軍の近代化もその一環だ。沖縄県・尖閣諸島を巡って対立する日本や、南シナ海の領有権問題を抱えるフィリピンなど周辺国との摩擦は増えかねない。

習氏は昨年来、党内の会議で繰り返し「中華民族の復興」を強調している。台湾との将来の「平和統一」を念頭に、経済交流に加えて政治面でも働き掛けを強める構えだ。習氏は1985~02年まで台湾対岸の福建省で勤務した。対台湾政策では自らの福建人脈をフル活用しそうだ。

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