ウォール街デモ、豪州に拡大 東京でも実施

2011/10/15付
保存
共有
印刷
その他

【シドニー=柳迫勇人】「ウォール街を占拠せよ」を掛け声に米ニューヨークの金融街で始まった経済格差是正などを訴えるデモが15日、オーストラリアにも波及した。最大都市シドニーでは豪準備銀行(中央銀行)前の広場に市民らが集結。「企業の強欲ではなく人間的な要求を」「尻込むな。占拠しろ」などと声をあげた。デモ賛同者らは15日を「世界一斉行動日」に設定。東京などアジアの都市でもデモが実施されたほか、ロンドンなど欧州でも抗議行動が計画されている。

豪中銀前で始まった反ウォール街デモ(15日、シドニー市内)

豪中銀前で始まった反ウォール街デモ(15日、シドニー市内)

シドニー市内でのデモは午後2時30分(日本時間午後0時30分)ごろ開始。準備銀前の広場を囲んだ人々は地元警察が見守る中、シュプレヒコールをあげた。正確な参加者数は不明だが、主催者によれば1300人超が事前申請していたという。貧困対策や人権保護など様々な主張を持った人々が代わる代わるマイクを持ち、格差是正を訴えた。

主催者の1人であるジョッシュ・リーズさん(29)は「99%の庶民の意見を伝える場だ」と熱っぽく語った。デモ参加者の多くは、資源や航空産業の経営者が巨額の報酬を手にする一方で日々の生活に苦しむ人が増えていると訴えた。マッコーリー大学で数学を教えている社会主義政党の党員、クリス・ゴードンさん(43)は「このデモを政治的な活動につなげなければ意味がない」と持論を展開した。

南東部メルボルン市でも午前10時(日本時間午前8時)ごろから市中心部に約1000人が集結した。メルボルンのデモの主催者の1人、アレックス・ガードさん(24)は海運会社に勤務する。日本経済新聞の電話取材に対し、ガードさんは「米国の運動に連帯感を示したい」とデモを企画したと説明。豪州は米国と比べて経済が堅調だが「この国でも多くの人が解雇され、資源会社による先住民の土地取得など特有の不平等がある」と話す。デモには労組関係者や政治団体、子供を連れた主婦ら様々な人々が参加している。「平和的な集まりで混乱は起きていない」という。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]