2019年1月22日(火)

チュニジア大統領、サウジに脱出 長期政権に幕

2011/1/15付
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【カイロ=花房良祐】大規模な抗議デモなどで混乱が続く北アフリカのチュニジアで14日、23年間にわたって政権を維持してきたベンアリ大統領(74)が退陣した。ガンヌーシ首相は国営テレビを通じ暫定的に大統領職を代行すると宣言した。

中東テレビ局アルジャズィーラによると、首相は憲法56条に基づき大統領の職務を代行すると話し、政治・経済改革を実施すると語った。ベンアリ氏はサウジアラビアに入ったと、同国のメディアが15日報じた。

チュニジアでは先月中旬から若者が雇用改善を求め抗議デモを開始。デモは政府批判の性格を強めていき、約1カ月にわたり各地で続いている。人権団体によると治安当局との衝突で60人以上が死亡したとみられる。現地の在留邦人によると、首都チュニスでは14日もあちこちで黒煙が上っていたという。

チュニジアの大規模デモでベンアリ大統領(左)は国外に脱出した(14日)

チュニジアの大規模デモでベンアリ大統領(左)は国外に脱出した(14日)

チュニジアでは近年、安価な労働力を得られる欧州向けの輸出拠点として進出する外国企業が増加。日系勢では矢崎総業と住友電気工業が自動車用組み電線(ワイヤハーネス)を手掛けている。遺跡めぐりなど観光で訪れる日本人も多い。今後、情勢が早期に安定するかは不透明で、企業活動や観光ビジネスへの影響が懸念される。

ベンアリ氏は首相だった1987年に終身大統領のブルギバ大統領を解任、無血クーデターで同国のトップに上り詰めた。観光産業の振興や外資誘致を積極的に推進。外交は親欧米路線を進める一方、国内では野党勢力を抑え込んできた。

ベンアリ氏は今月13日、2014年の次期大統領選に出馬しないと表明。出国した日の14日午後にはガンヌーシ首相が率いる内閣を総辞職させ、早期議会選を実施するなどの懐柔策を国民に示したが、国民の抗議活動はその後も収まらず、政権維持は困難と判断したもようだ。

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