2019年6月25日(火)

サムスン、完成品と部品を独立運営 アップルに配慮

2011/12/14付
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韓国のサムスン電子は14日、薄型テレビやスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)を手掛ける完成品部門と半導体などの部品部門を独立運営する組織再編を実施した。サムスンはスマホの知的財産訴訟で激しく米アップルと争うが、アップルは半導体の最大級の顧客でもある。ねじれた関係を解消するため、両部門の間で製品情報を遮断する体制とした。アップルに配慮した動きだ。

再編では、完成品部門を総括する崔志成(チェ・ジソン)副会長兼最高経営責任者(CEO)の下に「コンシューマーエレクトロニクス担当」と「IT&モバイルコミュニケーション担当」のポストを新設した。

両担当の裁量を大きくすることで、部品部門との情報のやり取りを実質的に遮断する組織形態とした。「完成品と部品の独立運営を公式化し、ファイアウオールを強固にする」(広報担当者)と説明している。

サムスンはスマホで「ギャラクシー」シリーズを世界的なブランドに育て、7~9月期は販売台数で世界首位となるなど、アップルと比肩する位置に付けた。ただ、アップルから「iPhone(アイフォーン)」に搭載するMPU(超小型演算処理装置)の製造を受託。アップル側には、製品情報がライバルであるサムスンの完成品部門に届くのではないかとの懸念があった。

アップル側の不安を払拭するため、サムスンは今年7月、部品部門に「事業総括」ポストを新設し、独立運営する体制を整備し始めた。今回は完成品部門に2つのポストを新設し、情報の遮断をより確実にする。

4月に始まった両社の知的財産を巡る訴訟合戦は、10カ国で合計30件以上に広がっている。

サムスンの李在鎔(イ・ジェヨン)社長は10月中旬、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏の追悼式に出席した際、ティム・クックCEOと会談。当面の部品取引の継続で合意すると同時に、訴訟についても何らかの意見交換をしたとみられている。(ソウル=尾島島雄)

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