「シャトル後継」打ち上げ MS共同創業者が新会社

2011/12/14付
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【シリコンバレー=岡田信行】米マイクロソフトの共同創業者、ポール・アレン氏は13日、超大型の輸送機を使って上空から宇宙船を打ち上げる事業を始めると発表した。2016年の試験打ち上げ、10年代末には貨物輸送の開始を目指す。米国はスペースシャトルの退役で物資や飛行士の輸送をロシアなどに頼るうえ、財政難にも苦しむ。宇宙開発で民間活用の流れが加速しそうだ。

打ち上げはアレン氏らが出資し、米航空宇宙局(NASA)のチーフエンジニアやシャトル打ち上げ担当者らを集めた新会社「ストラトローンチ・システムズ」(アラバマ州)が担う。宇宙船の打ち上げに使う輸送機は、米防衛大手ノースロップ・グラマン子会社のスケールド・コンポジット社(カリフォルニア州)が開発する。

輸送機は双胴型で、米ボーイング社の大型旅客機「B747」に使われているジェットエンジンを6基搭載。機体中央にロケットを抱きかかえる形で、打ち上げの条件のよい地点の上空まで飛び、ロケットを発射した後は地上に戻る。

ロケットは、米電気自動車ベンチャーの創業者、イーロン・マスク氏が設立した宇宙事業会社「スペースX」(カリフォルニア州)が提供する。スペースXは大気圏に再突入する宇宙船の打ち上げに成功している。

新会社はカリフォルニア州のモハベ砂漠にあるモハベ宇宙港を20年間利用する契約を締結済み。まずは衛星などの輸送から始め、将来的には有人飛行の受注も目指す。

米フォーブス誌の11年世界富豪ランキングによると、アレン氏は約130億ドル(約1兆100億円)の資産を持つ世界57位の富豪。これまでも宇宙事業に巨額の投資をしてきた。米ワシントン州シアトル市で記者会見したアレン氏は今回の投資額を開示できないとしたうえで「既存の技術や米国内のパートナーと協力して進めるため、安くできる」と説明した。

アレン氏は「宇宙開発は米国の可能性の象徴」とも強調。「次代を担う子どもたちのためにも計画を進める」と語った。

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