カナダ、京都議定書からの脱退表明

2011/12/14付
保存
共有
印刷
その他

カナダ政府が12日、温暖化ガスの歳出削減を定める京都議定書から正式に脱退すると表明した。カナダの公共放送CBCなどによると、同国のケント環境相が明言した。カナダは油成分を含む砂岩「オイルサンド」からの原油生産を推進しているが、同分野での温暖化ガス排出が増えている可能性がある。世界のエネルギー開発と環境対策をどう両立するかも課題となりそうだ。

ケント環境相は「カナダにとって京都(議定書)は過去のものだ。正式に離脱する法的権利を行使する」と述べた。

南アフリカで開催されていた第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)では、今後の交渉を通じて、すべての主要排出国を対象とした新たな枠組みを2020年に発効する方針を打ち出したばかりだ。カナダの京都議定書からの正式脱退表明は、温暖化ガス排出規制の国際枠組みづくりの難しさを改めて浮き彫りにした。

カナダは京都議定書を批准しており、温暖化ガスの削減義務を負っている。オイルサンドは採掘・精製の際に、他の資源に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量が多いとされ、同国で温暖化ガスの排出量が増えている一因となっている可能性がある。ケント環境相によると、京都議定書にとどまり続ければ140億カナダドル(1兆円強)の支出が発生するが、脱退すれば避けられるという。米国や中国などの主要新興国などに排出義務が課せられていない点も問題視している。

(ワシントン=御調昌邦)

日経電子版が最長2月末まで無料!
初割は1/24締切!無料期間中の解約OK!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]