2019年1月23日(水)

【Q&A】米政府、合法性主張の根拠は

2013/6/14付
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米情報機関が市民の通話履歴やインターネット上の情報を収集していた問題を巡り、米政府は合法性を主張している。米政府の立場を整理してみた。

Q 通話履歴などの情報収集活動の根拠は。

A クラッパー国家情報長官が8日に出した声明によると、外国情報監視法(FISA)に基づくもので、議会や司法機関の監視のもとで適切に実施されていると説明している。

国家安全保障局(NSA)のアレクサンダー局長も12日、米議会証言で「我々は市民の自由とプライバシーを守る努力をするが、同時に国家の安全も確保しなければいけない」と力説。これまでの情報収集活動を通じて数十に上るテロ事件を未然に防いできたと主張している。

Q FISAはどのような法律か。

A 米政府機関が外国の情報機関やスパイの活動を監視する際の手続きを定めた法律として1978年に成立した。2001年の同時テロ後に成立した「愛国者法」などにより改正され、テロ対策を目的とする盗聴を容易にした。しかし、情報収集の対象はあくまでも外国人で、米国市民や米国の在住者は対象とならないことを明確にしている。実際に情報収集活動を実施するためには司法機関の許可が必要だ。

Q FISAでは米国市民のプライバシーは保護されているのか。

A プライバシーの保護が不十分との声が多い。情報収集活動の許可を取る際には、具体的なテロ容疑者を特定する必要がない。このため情報収集の範囲が無制限に拡大されかねないとの懸念も出ている。

Q 米政府の今後の対応は。

A メディアに情報収集活動の実態を暴露した元CIA職員のエドワード・スノーデン氏の刑事訴追の準備を進めている。スノーデン氏の行為は「米国の安全保障に深刻な損害を与えた」(NSA)としており、スノーデン氏がどのような機密情報に触れていたのかなどを検証した上で、近く訴追に踏み切る方針だ。

問題はスノーデン氏がすでに米国を離れ、香港に滞在していること。外国の司法当局がスノーデン氏の身柄を拘束し、米国に引き渡す必要がある。スノーデン氏が第三国への政治亡命などを申請すれば引き渡しが難航する可能性もある。(ワシントン=中山真)

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