欧州危機、重大な岐路に ギリシャ再選挙へ

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2012/5/15付
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ギリシャの再選挙が確実になったことで、緊縮策に苦しむギリシャと巨額の支援を重ねる欧州が続けてきた駆け引きは最終章に入る。ギリシャが再び改革を拒めば、ユーロ圏に残るのは一段と難しくなる。欧州がギリシャを見捨てれば、統合の歴史には深い傷がつく。ギリシャに始まった3年越しの欧州債務危機は重大な岐路を迎える。

ギリシャ国民は絶望の淵にある。長年の放漫財政から国の信用が失墜し、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)の資金でなんとか延命する。引き換えに国内総生産(GDP)の20%が一気に減る緊縮財政や構造改革を強いられる。しかも、将来の展望は開けていない。

二大政党が過半数を失った6日の議会選挙で、ギリシャ国民は2つのメッセージを発した。1つは急激な緊縮財政が我慢の限界に来たということ。もうひとつは、腐敗体質を温存しながら40年近く単独政権を代わる代わる担った全ギリシャ社会主義運動と新民主主義党の左右両派の大政党に対する怒りだ。

「どちらに入れても変わりはない。政治家はみんな嘘つきだ」。選挙前にアテネ市内で聞いた有権者の声は、この一言に集約される。有権者は大政党に愛想を尽かし、2位になった急進左派連合や、議席を獲得した極右政党に票を回した。

今回の再選挙は意味が変わる。2010年秋にパパンドレウ前首相が言いかけ、欧州首脳に説得されて諦めた国民投票の騒動がよみがえる。事実上の主題は「ユーロ体制に残るか否か」。有権者にとっては究極の選択となる。

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