米経済界、日本のTPP参加歓迎 自動車なお反発

2013/4/13付
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【ワシントン=矢沢俊樹】環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る日米合意を受けて12日、米経済界は歓迎の意向を表明した。全米商工会議所のドナヒュー会頭は「日本の参加はTPPの潜在的な利益を大きく広げる」と強調した。ただ、日本の自動車メーカーと激しい競争を繰り広げる米自動車大手3社はなお厳しい態度を続けており、火だねがくすぶりそうだ。

ドナヒュー氏は声明で、「日本は全品目を交渉のテーブルに上げ、後発での参加が(全体の)交渉を遅らせないよう懸命に取り組むことに同意した」と評価。

米国農業会連合(AFBR)も「日米双方の利益になる」などと歓迎する考えを示した。

AFBRによると、米農業輸出額で日本向けは第4位。日本による米産牛肉輸入の緩和措置を評価するとともに、日本のTPP参加で「衛生基準の向上などを日米で共有できる」と意義を強調した。

牛肉問題で対日圧力を強めてきた上院財政委員会のボーカス委員長も日米合意を受けた声明で、「全米の雇用拡大と成長促進を意味する」などと日本の参加を全面的に評価した。

一方、日本の交渉参加に徹底的に反対してきた米自動車3社がつくるロビー団体、米自動車貿易政策評議会(AAPC)は「歓迎の立場を取る」としながらも、日本市場の「閉鎖性」からみて「日本を他の貿易相手と同列に扱うことはできない」と主張。

米政府が日本の交渉参加を認めたことを「驚くべきこと(stunning)」とも表現。「オバマ政権に再考を求める」として、引き続き日本の交渉参加への反対を続ける意向を表明した。

日米合意を受けて米通商代表部(USTR)は月内に、議会に日本の交渉参加を通知する見込み。米国が新たな交渉参加国を認めるためには90日以上、議会で議論することになっているが、交渉参加という初期段階で「90日」が大幅に延びる恐れは小さい。日本が目指す7月参加が実現する可能性が高い。

むしろ、日本が本交渉に参加してから自動車や非関税障壁を巡る米との並行協議や他国との折衝が難航するとの懸念が強まっている。日本参加をきっかけに、各国の駆け引きが激しさを増す見通しだ。

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