2019年9月17日(火)

アップルとグーグル、地図で激突 車載分野が主戦場
マイクロソフトはフォードやトヨタと組む

2012/6/13 2:00
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【シリコンバレー=岡田信行】アップル、マイクロソフト(MS)、グーグルの米IT(情報技術)大手3社が自動車向けの機能やサービスを競っている。地図情報配信やカーナビゲーションシステム交流サイト(SNS)対応などで自動車メーカーと協力。インターネット広告の配信や新しいサービスを展開し、ネット利用の"空白地帯"だった自動車関連で競争が激しくなりそうだ。

アップルは携帯端末用OS(基本ソフト)を今年秋に刷新し、最新の「iOS6」を投入。OS刷新に合わせ、これまでグーグルに頼っていた地図情報を自社サービスに切り替え、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)」やタブレット(多機能携帯端末)「iPad(アイパッド)」のユーザー向けに提供する。

上空から見ているような立体表示ができる「フライオーバー」機能に加え、カーナビゲーション機能を標準搭載。通常のカーナビのように経路検索、所要時間計算、渋滞情報などをiPhoneに表示する。人工知能を使った音声ガイド「Siri(シリ)」も拡充。トヨタ自動車やホンダなど日米欧9社と連携し、運転中でも使えるような仕組みづくりで協力する。

アップルがiOSに地図情報や、運転中でも操作できるような機能を追加する背景には「地図情報は、ユーザーが様々な情報を検索、利用していく際に外すことができない」(IT業界関係者)ことがある。

飲食店や小売店などを調べる際には所在地や店舗情報が不可欠。こうした情報と予約サイト、評判を共有するサイトなどと連携を強めてユーザーの使い勝手を高めれば、インターネット広告の機会拡大にも寄与する。

米国などでは車を離れると盗難にあうことも多く、スマホやタブレットがカーナビになれば、防犯のため取り外して携行するのにも便利だ。

一方、スマホでアップルと激しく競合しているグーグルは、「グーグルマップ」など地図情報サービスを無料提供することで、これまでユーザーを集め、ネット広告にもつなげてきた。アップルが独自の地図情報サービスを展開する前に地図機能の強化を発表。都市部の立体表示の精度を高めるため、独自の航空写真を撮影して加工。徒歩での景色の撮影も始める方針を打ち出した。

カーナビで独ダイムラーなどと提携しており、地図の質を高めて、ユーザーを引き留め、先行優位を守る構えだ。

MSは車載システムの開発で米フォード・モーターと協力。ネット経由で機能やソフトを提供するクラウドサービスの分野でトヨタ自動車と提携した。自社のクラウド技術「ウィンドウズアジュール」をベースに、電気自動車や自宅のエネルギーを統合的に管理できる仕組みを開発する。

IT各社が自動車を巡る技術で競合を始めたのは、ネット利用が未開拓という判断がある。自動車メーカーはすでに独自の情報サービスを打ち出しているが、仕組みを維持するには手間もコストもかかり、普及状況はいまひとつだ。

このため自動車メーカー側にも、すでに数億台、数千万台規模で普及しているアップルなどのハードやサービスを利用することで利便性を高め、自動車のIT化を進めたい意向がある。

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