2019年2月23日(土)

英バーバリー株主総会、高額役員報酬に「ノー」

2014/7/12付
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【ロンドン=黄田和宏】英高級ファッションブランド、バーバリー・グループが11日にロンドンで開いた年次株主総会で、最高経営責任者(CEO)に3000万ポンド(約52億円)超などとする高額の役員報酬に株主が「ノー」を突きつけた。英国では機関投資家に責任ある行動を求める規範が導入されており、株主が役員報酬など経営を監視する姿勢が強まりそうだ。

バーバリーの年次報告書によると、クリストファー・ベイリーCEOはCEO就任前の商品企画分野などでの長年の貢献に対し、時価で2000万ポンド(約35億円)相当の株式を受け取っている。さらに今後は成果連動で最高年1000万ポンドの報酬を受け取る契約だ。

株主総会では役員報酬に関し52%を上回る株主が反対し、「不支持」を表明した。株主による反対の議決は報酬の撤回に直結する仕組みではないものの、今後経営側に報酬の水準や仕組みの見直しを迫る圧力になる。

バーバリーは英国企業の中でも報酬額が高く、米アップルの上級副社長に転身した前CEOのアンジェラ・アーレンツ氏は英国企業で最高額の報酬を得ていた。

5月にCEOに就いたベイリー氏には、ほかの企業からも打診があり、バーバリーは「ベイリー氏を慰留するためには高額の報酬を用意する必要があった」として、報酬は妥当だと主張している。

一方、英国投資信託協会(IMA)や年金コンサルタント会社は反対票を投じるよう推奨していた。ケーブル英民間企業相は4月下旬、株主総会シーズンを前に主要企業に対して「過剰で不釣り合いな報酬は企業の信頼を損なう」と書簡を送るなど、高額報酬をけん制する動きが広がっている。

英国では2012年にも、保険大手のアビバで報酬案が否決されており、その後CEOが辞任に追い込まれた。株主は従来から役員報酬などの総会議案の妥当性を厳しく見極めており、こうした動きは「株主の春」と呼ばれる。

日本では今年、英国を参考に、機関投資家に責任ある行動を求めるスチュワードシップ・コードを導入。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめ、コードを採用する投資家が増えている。今後、株主総会の議案にどのように行動するのかが注目される。

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