ロシア大統領、北方領土での共同経済活動呼びかけ

2011/11/11付
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【モスクワ=石川陽平】ロシアのメドベージェフ大統領は11日、実効支配を続ける北方領土(国後、択捉、色丹、歯舞群島)での日ロ経済協力について「島々での共同開発や投資機会の提供、日本の投資保護、ビジネスを行う条件づくりをする用意がある」と表明し、共同経済活動の実現を求めた。北方領土で進める軍備の近代化に関しては「第三国や日本に対して向けられた行動はありえない」と述べ、共同経済活動の実現に向けて日本の懸念に一定の配慮を示した。

訪問先の極東ハバロフスクで記者団に語った。大統領は12~13日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する際に、野田佳彦首相と会談する見通し。共同経済活動についてすでに日本の首相に提案してあるとも述べ、日ロ首脳会談で踏み込んだ協議をしたい考えを示唆した。

さらにメドベージェフ大統領は「来てください、投資をし、ビジネスを実現できます、と何度も日本側に言ってきた」と強調した。同時に「最も重要なのは(北方領土を含む)クリール諸島に投資が流入することだ」とも述べ、中国や韓国の投資も歓迎する意向を示した。

日ロの共同経済活動は2月の日ロ外相会談で前原誠司外相(当時)が「日本の法的立場を害さない前提で何ができるかを日ロ双方のハイレベルで議論していく」と表明した。ただ、自国の法律適用を求めるロシア側とは、管轄権の問題などを巡る隔たりが大きく、議論は実質的な進展が見られていないのが実情だ。

メドベージェフ大統領は11日、「彼ら(日本)は他の立場を取り、まず(領土問題を)解決し、それから投資すると言っている」と指摘。「そうはならない」と主張し、日本が求める四島返還には応じない従来の方針を確認した。同大統領は2010年12月にも日本との共同経済活動に言及しており、難航する協議へのいらだちもみえる。

北方四島での共同経済活動を巡っては、かねて漁業分野での日ロ協力の可能性が取りざたされているほか、イシャエフ極東連邦管区大統領全権代表が日本経済新聞を通じ四島周辺地域での原油ガスの共同開発を提案。ドボルコビッチ大統領補佐官も「日本企業の社員がビザなしで入れるよう検討する用意がある」などと述べていた。

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