2019年1月22日(火)

「年金67歳以上」OECD加盟国の4割 改革進む

2012/6/11付
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【パリ=竹内康雄】経済協力開発機構(OECD)は11日、年金に関する報告書を公表した。各国政府は年金システムを持続可能な制度にするため、平均寿命の延びに合わせ、年金支給年齢を遅らせる必要があると主張。実際にこうした動きが加速しており、支給開始年齢を67歳以上に引き上げたり、引き上げを計画したりする国がOECD加盟国の約4割に当たる13カ国あるとの分析を示した。

報告書によると、先進国では今後50年間で平均寿命は7年以上延びる。欧州債務危機で世界経済の先行きが見通せないなか、安定した財政運営や労働力を確保するためにも、退職年齢を引き上げ、年金支給を遅らせる改革は不可欠だと訴えた。

年金支給年齢を67歳以上に既に引き上げたり、引き上げを計画したりする13カ国に日本は入っていない。アイスランドやノルウェーはすでに導入済みで、イタリアやデンマークは支給開始年齢を平均余命に連動させ、長期的に69歳にすることを検討している。支給年齢を65歳に引き上げたり、引き上げようとしたりする国は17で、日本も含む。

報告書は加盟国が過去10年に取り組んだ年金改革の結果、将来の政府の年金支払いの支出を20~25%減らせたと試算。今から働き始める人は、公的年金だけで働いていたときのおよそ半分の額を受け取れるという。特に13カ国では公的年金に加え、私的な個人年金の加入も義務付けているため、受給額は退職前の6割になるという。

一方、日本や米国、韓国など公的年金の額が相対的に低く、個人年金が義務化されていない国では、退職後に大きな収入の落ち込みが予想されると警告した。

OECDのグリア事務総長は「子供や孫が適切な年金制度を享受するには、大胆な行動が求められる」と主張。「この種の改革は不人気で痛みを伴うが、高齢化時代に経済が成長するには必要不可欠だ」と訴えた。

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