2019年9月16日(月)

中国、30年に最大の経済大国 米NIC予測

2012/12/10付
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【ワシントン=吉野直也】米中央情報局(CIA)などで組織する国家情報会議(NIC)は10日、2030年の世界情勢を展望する報告書を発表した。中国が米国をしのいで世界最大の経済大国に成長し、アジアの経済規模が北米と欧州の合計を上回ると予測した。経済成長に伴い、中国で国家主義の台頭や軍事の近代化により、日中関係など東アジアでの緊張は強まるとも指摘した。

「変貌した世界」と題した報告書は日本について急速な高齢化と人口減少により「長期的成長の潜在力が弱められる」と予想した。第2次世界大戦後に始まった国際政治、経済での米国一極体制が終わると言明。グローバル化と米国を含めた西側諸国の経済低迷が主因と分析した。

軍事や経済のハードパワーや、非軍事のソフトパワーの双方で米国は圧倒的に優位な立場ではなくなると明記。一方で30年までに米国に代わる覇権国家が現れる可能性はないと予見した。世界での影響力が相対的に下がる状況で、米国が各国と協調し、新たな国際秩序を築くことができるかが世界の安定を左右すると説明した。

中でも米中関係が最も重要な2国間関係になるとの認識を明らかにした。南シナ海での米中の対立の先鋭化について懸念を表明し「地域安全保障の枠組み」の必要性も訴えた。東アジアで中国の脅威が高まるのは米国が同地域で力を維持できるかの懐疑的な見方が底流にあるとの見解を示した。

不安定な地域として中東や南アジアを挙げた。イランの核開発問題は中東の大きなリスク要因であると明示。中東での民主主義国家の拡大やイスラエルとパレスチナの紛争の解決が地域の緊張緩和につながると分析した。アラブで膨らむ人口を見据え、新たなエネルギーの技術革新や生産が中東の経済に欠かせないとも記した。

報告書は総論として30年までの4つの流れを予測した。(1)貧困が減り、医療技術の発達や教育の充実で中間所得層が拡大する(2)アジアは国内総生産(GDP)などで北米やヨーロッパを合わせた規模を上回る(3)移民など国境を越えた問題が増え、人口は都市に集中する(4)人口増加により、食糧や水、エネルギーの需給問題が発生する――。

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