2019年1月21日(月)

薄熙来・前重慶市トップの全役職を停止
殺人容疑で妻を捜査

2012/4/11 1:29
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【重慶=多部田俊輔】中国共産党は3月に重慶市党委員会書記から解任した薄熙来氏について、政治局員、中央委員という党中央の職務も停止した。今後は党員の不正などを摘発する党規律検査委員会が薄氏を調査。昨年11月に重慶市で不審死した英国人の事件を巡り、殺人容疑で薄氏の妻らを捜査する。中国の国営新華社が10日夜、報じた。党指導部の一員である政治局員の事実上の解任は極めて異例。

今回の決定で今秋の党大会で次期最高指導部入りが取り沙汰されていた薄氏の失脚が確定。党指導部は薄氏の問題のこれ以上の拡大を避け、事態の早期収拾を狙う。

新華社は薄氏に関し、現時点では共産党の党籍維持を意味する同志という呼称を使用。既に司法機関に移送された妻、薄家の執事と扱いを分けている。

関係者によると重慶市党委員会や市政府は10日夕、緊急幹部会を開き、薄氏に関し「政治局員、中央委員の職を停止。党規律検査委のさらに詳しい調査を受ける」と伝えた。

薄氏を巡る一連の問題は、薄氏の元側近の王立軍・前重慶市公安局長が2月に四川省成都の米総領事館に駆け込んだのがきっかけ。王氏は党幹部の個人情報を含む機密情報を米国総領事館に持ち込んだとされ、薄氏はこの問題の管理責任も問われているもようだ。

薄氏は薄一波元副首相を実父に持ち、中国の次期最高指導者に内定している習近平国家副主席と並び、党の老幹部の子弟ら「太子党」の有力者だった。大連市党委書記、商務相、重慶市党委書記などを歴任。大連や重慶では多くの日本企業を誘致して地元経済の発展につなげるなど日本とのかかわりも深い。ただ、腐敗撲滅を理由に政敵を追放するなど強引な政治手法が目立ち、党内でも批判を受けていた。

中国では指導部交代のたびに激しい権力闘争が生じる。最近では1997年に北京市の陳希同党委書記(当時)、07年に上海市の陳良宇党委書記(同)といった有力者がいずれも失職した。

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