2019年1月17日(木)

エジプト各地でストライキ発生 スエズ運河や鉄道など

2011/2/10付
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【カイロ=松尾博文】ムバラク大統領退陣を要求するデモが続くエジプトで待遇改善を求める労働者のストライキが各地で起きている。スエズ運河では職員6千人がストを実施、カイロでは鉄道や路線バスもストに入った。大統領退陣を迫る反体制派の抗議デモに触発され経済不満が噴出しつつある。反体制運動に同調する動きも一部に出ており、スト拡大は混乱の収拾を一段と難しくする可能性がある。

カイロでは今週に入り、国営電話会社の職員らが低賃金への不満を訴えるデモを実施、考古学博物館の職員らも待遇改善や予算の増額を求めて集会を開いた。9日には鉄道路線の一部がストを開始、10日には路線バスの運転手100人も加わった。

スエズやイスマイリヤ、ポートサイドなどスエズ運河沿いの都市ではスエズ運河庁の傘下企業に勤務する6千人が8日からストに入った。10日現在、スエズ運河の航行に影響は出ていない。スエズの製鉄所や繊維工場、カイロ郊外の化学工場などでもストが発生。ナイル川下流域一帯の都市で看護師が集会を開いたほか、AFP通信によると2万4千人の従業員を抱える国内最大級の繊維工場がストに入った。

こうしたデモは賃上げなどの待遇改善を要求、大統領退陣を迫る反体制派とは直接関係はない。しかし、生活への不満を抱える市民が反政府デモに共鳴、通常では難しいストライキなどの行動に出たとみられる。10日付の政府系紙アルアハラムは抗議行動には外務省や統計局など政府機関の職員も加わっていると伝えた。

カイロでは同日、病院関係者のデモが政権打倒のスローガンを叫ぶなど反体制派に合流する動きも出ている。ポートサイドでは9日、低所得者層の住民らが住宅への不満を理由に政府庁舎に放火、スエズでは失業者2千人のデモも発生した。

仏金融大手クレディ・アグリコルはデモによる混乱でエジプトでは1日あたり3億1千万ドル(257億円)の損失が生じていると分析する。ストライキの拡大により経済停滞が加速、社会不安が強まる可能性がある。

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