台湾、学生が24日ぶり議会退去 馬政権の対中融和遅れも

2014/4/11付
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【台北=山下和成】台湾で中国と結んだサービス貿易協定の発効に反対して立法院(国会)を占拠していた学生らは10日、立法院から退去した。王金平・立法院長(国会議長)の譲歩案を受け、協定の早期発効に歯止めがかかると判断した。3月18日から24日間続いた騒動は一応の決着をみるが、今後の対中融和政策の遅れが予想されるなど馬英九政権には痛手だ。

数百人の学生らは議場内を掃除し、10日夜に立法院から退去。リーダー格の学生は協定の扱いなどについて「今後も注目し続ける」と演説し、馬政権をけん制した。

王院長は6日、中国と結ぶ協定を立法院が監督する条例が成立しない限り、サービス貿易協定の審査のための与野党協議を開かないと宣言した。学生らの退去を受け、立法院は11日から審議を再開する。

今後は監督条例を巡る攻防が焦点だ。与党・国民党は行政院(内閣)が作成した草案に沿っての成立を目指すが、最大野党・民進党や学生らは「監督機能が不十分」などとして別の案を提出した。条例成立が遅れればサービス貿易協定の審査もずれ込む可能性が高い。

馬政権は中国との融和を推進。発足から約6年間で経済分野を中心に21の協定を結んだ。サービス貿易協定は医療や金融市場の相互開放を目指し昨年6月に結んだが、学生らは「中国にのみ込まれる」などと主張する。

一方、中国海南省で開いている博鰲(ボーアオ)アジアフォーラムでは、中国の李克強首相と台湾の蕭万長・前副総統が10日会談した。中国の国営新華社によると、李氏は「中国の経済発展がもたらす機会を、まずは台湾同胞と分かち合いたい」と述べた。中台サービス貿易協定に反対する学生らの台湾立法院占拠を念頭に、中台経済協力には多くの利点があると強調し、台湾側に根強い対中警戒感を鎮めようとしたようだ。

蕭氏は「双方は経済を巡る戦略的な対話と政策協調を進めるべきだ」と応じたという。ただ台湾の中央通信は、蕭氏が会談でサービス貿易協定については「話さなかった」と語ったと伝えた。

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