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[FT]華為などの排除決定、米国は貿易戦争避けよ(社説)

(2012年10月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米議会が企業をブラックリストに載せることはそう頻繁にあるわけではない。だが、米下院情報委員会は今週発表した報告で、中国の通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)をまさにブラックリストに載せるよう求めた。両社は軍と関係があると疑われている。

証拠の多くは非公表とされ、保護主義の臭いもしないわけではない。しかし、華為とZTEは普通の会社ではない。中国も普通のパートナーではない。サイバー戦争の懸念が浮上する中、まずは2社が高まる疑問に応えなければならない。

華為の所有者が誰であるのかはっきりしない。創業者は人民解放軍の元軍人。会長は中国のネットワーク上のeメールからテキストにいたるまですべてを監視している保安機関と関係がある。華為はそうした関係を否定するが、主張に説得力はない。英国など華為を受け入れている国は自国のネットワークで華為が存在感を高めていることに神経質になっている。

華為は下院報告は噂に基づいていると指摘した。そうであるならなおさら不透明性を払拭したらよい。

一方で米議会とホワイトハウスも平衡感覚を保つ必要がある。報告は華為とZTEを米政府の調達から排除し、企業合併・買収活動を禁止するよう求めている。それでは世界第2位と第4位の通信機器大手が世界最大の市場で商売の機会をほとんど得られなくなる。中国がシスコなど米国の通信機器メーカーに対抗措置を取る可能性がある。

中国と米国は世界経済が鈍化する中で貿易摩擦にかまけている余裕はない。バラク・オバマ大統領は先週、中国企業による4カ所の風力発電所の買収を差し止めた。米国の無人航空機実験施設に近いという理由からだ。大統領は2週間前には中国の自動車部品メーカーへの補助金について世界貿易機関(WTO)に提訴した。共和党の大統領候補ミット・ロムニー氏は大統領就任の初日に中国を為替操作国と認定すると約束している。彼は中国をひどい知的財産権泥棒と非難している。

こうした批判には真実も含まれている。だがワシントンはもっと広い視野を持つことも必要だ。貿易戦争の危険は封じ込めなければならない。

(c) The Financial Times Limited 2012. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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