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ダイムラーが160万円の小型EV 「スマート」ベース

今夏発売

独ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長は9日開いた2011年12月期決算会見で、今夏に小型電気自動車(EV)を1万6千ユーロ(約160万円)で発売することを明らかにした。独フォルクスワーゲン(VW)なども参入を計画しており、今後EV市場では低価格競争が激化しそうだ。

量販EVは、ダイムラーの小型車「スマート」をベースにする。現在一般向けに販売されている乗用EVで最安値は三菱自動車のi-MiEV(アイ・ミーブ、補助金を差し引いた日本での実質価格約190万円から)だが、本体価格でこれを下回る。搭載するバッテリーは月60ユーロで貸し出す仕組みにして、本体価格を抑えた。欧州を中心に年1万台以上の販売を目指す。

ダイムラーは07年からスマートをベースにした小型EVを生産しているが、大都市での走行実験向けが中心で、生産台数は累積で約1500台にとどまる。これを年数万台規模まで引き上げ、量産効果によってコストを下げる。車両自体は既存のスマートを使うことで新規の車両開発費を節約。EVに搭載するリチウムイオン電池は独化学大手と共同生産しコストを抑える。

競合する欧州車メーカーもEVの本格参入に備え、コスト削減に工夫を凝らす。VWは来年に小型EVを発売する計画。昨年末に欧州で発売した戦略小型車「アップ」の車両を活用し、低価格化を狙う。主力小型車「ゴルフ」や高級車「アウディ」などのEVも順次発売。18年にはEVで年30万台の販売を目指し、課題のバッテリーのコストも現状の半分に引き下げる。

独BMWは13年に小型EVを発売する。独東部の工場に専用ラインを設置。車体には軽量化素材の炭素繊維強化樹脂を活用。溶接の代わりに接着剤を使いエネルギー費用を減らす。生産工程も簡素化できる。EVのシェア競争ではコスト削減のための工夫が各社に問われてくることになりそうだ。

一方、ダイムラーが9日発表した11年12月期の純利益は10年同期比29%増の60億2900万ユーロで過去最高となった。新車販売台数(商用車含む)は11%増の211万1100台だった。

11年10~12月期の純利益も57%増の17億8500万ユーロと好調。乗用車、商用車ともに販売が2ケタ伸びた。資本提携先の日産自動車と仏ルノーとの協業についてツェッチェ社長は「順調だ。今後、インドなどでも協力する可能性もある」と意欲を示した。

(シュツットガルト〈独南部〉=下田英一郎)

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