米大手8行、7兆円の追加資本必要 FRBの新規制案

2014/4/9付
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【ワシントン=矢沢俊樹】米連邦準備理事会(FRB)は8日、銀行が過大な資産を積み上げるのを防ぐ新たな資本規制案を発表した。シティグループなど大手銀行8行を対象に、総資産の6%相当以上の中核的な自己資本を持つことを2018年1月から義務づける。国際基準より厳しい規制内容とし、金融危機の再発を防ぐ。

新たな規制を適用すると8行全体で普通株といった中核資本が680億ドル(約7兆円)不足する計算になる。中期的に大手銀の資本戦略にも影響が出る見通しだ。

新規制は「レバレッジ比率規制(財務上のテコ=レバレッジ=を規制する)」と呼ばれる。銀行が利益率を高めるために身の丈以上の借り入れなどで資産を危険な水準まで膨張させることを抑える狙いがある。

FRBなどの米金融当局は8日の最終規制案で、7000億ドル以上の連結総資産を抱え、経営危機に陥ると国際金融システムに与える影響が極めて大きい大手銀行8行(預金保険の対象)に新規制を導入することを決めた。シティやゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカなどが対象で、18年1月に施行する予定だ。

各行は十分な資本水準を持つ優良行として認められるために、総資産や一定の条件下で資産から外れている簿外資産の合計額の6%以上に相当する、中核自己資本を保有しなければならない。同じく、親会社の銀行持ち株会社には5%以上の達成を義務づける。

世界の大手銀行を対象にした国際的な新自己資本規制「バーゼル3」はレバレッジ比率をひとまず3%以上と定めた。08年のリーマン危機を招いた反省もあり、米当局は国際水準を大幅に上回る数値を設定した。

米国のレバレッジ規制は昨夏公表した当初案の枠組みから基本的に変わっていない。FRBなどによると、資産の算定方法を修正するなどした結果、新規制を達成するのに必要な8行の追加資本額は当初想定から大幅に増えて680億ドルに膨らむ見込みになった。

イエレンFRB議長は8日の声明でレバレッジ規制について「万が一、大手銀が破綻した場合の米金融システム全体への影響を軽減する」とし、新規制の意義を強調した。

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