2019年5月22日(水)

ポルトガル、財政健全化足踏み 首相「目標は順守」

2013/4/9付
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【パリ=竹内康雄】ポルトガルの財政健全化が足踏みしている。政府が2013年予算に盛り込んだ緊縮策を同国の憲法裁判所が一部違憲と判断したためだ。コエリョ首相は資金支援の条件として国際通貨基金(IMF)などと合意した健全化目標は順守すると表明したが、代わりの歳出削減策は固まっていない。金融市場で不安が広がるおそれもある。

憲法裁は5日、政府が13年予算に盛り込んだ公務員の給与削減や年金減額について差別的な措置として違憲判決を下した。政府は歳出削減と増税の合計で53億ユーロ規模の緊縮策を盛り込んでいたが、9億~13億ユーロ分の政策が違憲とされた。

これを受け、格付け会社フィッチ・レーティングスはポルトガル国債の格付けを引き下げる可能性を示唆。「憲法裁の判断が、ポルトガルの財政健全化に悪影響を及ぼしかねない」との見解を示した。ポルトガルは財政悪化で、11年5月に欧州連合(EU)やIMFなどから総額780億ユーロの融資を受けることが決まった。

コエリョ首相は7日、支援機関側と合意した財政健全化の目標は「しっかりと守る」と説明。増税ではなく歳出削減を進めることで不足分を工面する考えを表明した。追加の資金支援を要請する可能性については「それを避けるためにあらゆることをやる」と語った。

ポルトガルの財政健全化の進み具合は、四半期ごとにIMFなどの担当者が評価し、その都度、融資を実行する。コエリョ首相は違憲判決の影響で、今年2月に実施された7回目の評価の終了が遅れ、それに伴う20億ユーロの融資も先送りされるとの見通しを示した。

ポルトガルは財政赤字の国内総生産(GDP)比を13年に5.5%にする目標を掲げている。12年は6.4%で、15年までに3%以下にする計画。

金融市場では、違憲判決を嫌気してポルトガル国債利回りはやや上昇(価格は下落)している。市場関係者からは「コエリョ政権の改革路線は揺るがない」(仏系証券)との見方が多いが「市場心理がマイナスに振れるおそれはある」との声もある。

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