人権団体、劉暁波氏の即時釈放要求 平和賞から1年

2011/10/8付
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【香港=川瀬憲司】世界の人権団体は、昨年のノーベル平和賞受賞者で獄中にある中国の民主活動家、劉暁波氏の即時釈放を中国政府に求めている。受賞決定から1年となる8日を前に、アムネスティ・インターナショナルや維権網などがそれぞれ声明を発表。劉暁波氏の妻、劉霞氏の自宅軟禁の即時解除とともに、民主活動家らの「秘密拘束」の合法化につながる中国の刑事訴訟法改正案への反対も表明した。

中国の民主活動家、劉暁波氏

中国の民主活動家、劉暁波氏

アムネスティは7日、「劉暁波氏の即時かつ無条件の釈放と、劉霞氏に対するあらゆる制限が取り除かれるべきだ」とする声明を発表。香港を中心に活動する維権網は、劉暁波氏の釈放と劉霞氏の自宅軟禁解除に加え、「劉暁波氏の家族や支持者に対する脅迫行為の停止」も求めた。

ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は昨年の平和賞受賞を支持した各国政府首脳に対し「彼(劉暁波氏)の釈放と、同様な迫害をやめさせるよう圧力をかけるべきだ」とし、中国政府への働きかけを呼び掛けた。

同時に中国の全国人民代表大会(全人代)の常務委員会が公開した刑事訴訟法改正案に対する強い危惧も表明。改正案には「国家の安全保障やテロ、重大な汚職」といった重大犯罪にかかわる容疑者については、公安当局が「特定の場所」に拘束できるとする条項が含まれる。さらに、現行法で定める身柄拘束から24時間以内の家族への通知も不要になる。

改正案に対しアムネスティは「大いに懸念している」と表明。維権網は「強制的な失踪を合法化することになる改正案を採択しないよう全人代に求める」としている。81日間にわたり身柄を拘束されていた著名芸術家、艾未未氏の妻、路青氏も全人代に対し「この条項が通れば、中国の法制度の後退、人権の悪化、我々の文明の発展を妨げることになる」とする意見を提出している。

劉暁波氏は中国共産党一党独裁の廃止などを呼びかけた「08憲章」を起草。国家政権転覆扇動罪に問われ、昨年2月に懲役11年の実刑が確定した。中国遼寧省の錦州刑務所で服役中にノーベル平和賞を受賞した。

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