2019年2月18日(月)

ベネズエラ大統領選、現職のチャベス氏4選
20年の長期政権に

2012/10/9付
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【カラカス=宮本英威】任期満了に伴う南米ベネズエラ大統領選挙は7日に投開票され、現職のウゴ・チャベス大統領(58)が勝利した。4選を果たし2019年まで計20年の長期政権を担う。世界1位の埋蔵量を誇る原油収入を元手に貧困対策に力を入れ、低所得者層や地方での支持を受けて得票を伸ばした。

選管当局が発表した開票率96%での中間集計によると、チャベス氏は得票率55.0%、主要野党の統一候補でミランダ州知事のエンリケ・カプリレス氏(40)は44.4%だった。

真っ赤な洋服に身を包んだチャベス氏は大統領府前に集まった支持者を前に「全員の勝利だ。より良い大統領になる」と宣言。開票結果が伝わると、カラカス市内の中心部では花火が打ち上がり、支持者らの歓喜の声や自動車のクラクションが響いた。

カプリレス氏は会見で「600万人の支持に感謝したい。非常に残念だ。大統領にお祝いを申し上げる」と敗北を認めた。

チャベス氏の再選を支えたのは低所得者層や地方在住者が中心。4日に首都カラカス中心部で開いた集会では全国から約2000台のバスに乗って支持者が集結。チャベス政権下で140万人から250万人に大幅に膨らんだ公務員の多くも支持し、カプリレス氏の追撃をかわした。

住宅を建設して大量に供給し、政府直営の小売店を通じて食糧を割安に販売するなどの施策も支持の源泉。原油輸出の見返りであるキューバ人医師を起用して無料で医療を提供している。

チャベス政権下で貧困率は98年の50.4%から11年には31.6%に低下した。所得格差を示すジニ係数は0.4865から0.3902となり、改善傾向にある。

今後の懸念はチャベス大統領がかかえる健康問題だ。11年6月にがん摘出を告白。12年2月には再発して再手術を受けた。選挙戦は当初、チャベス氏が出馬できるのかどうかに関心が高かったほどだ。衆目が一致するような後継者がいないだけに、チャベス氏が任期中に万が一倒れるような事態となれば、混乱することも想定される。

任期は13年1月10日から6年。憲法上の規定では、大統領が就任後4年以内に死亡した場合には、再選挙が行われる。投票までの間は副大統領が職務を代行する。

 ウゴ・チャベス氏 陸軍士官学校卒。軍中佐時代の1992年にクーデター未遂で投獄される。98年の大統領選挙で初当選。2002年に軍部内の反チャベス派にクーデターを起こされたが2日で鎮圧。00年と06年に再選し、今回で4選となる。21世紀型社会主義を旗印にした急進的な反米左翼として知られる。昨年と今年、がんの手術を受けた。西部バリナス州サバネタ生まれ。58歳。

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