2018年10月16日(火)

サムスンCEOが突然交代 環境変化に危機感も

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2012/6/8付
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【ソウル=尾島島雄】韓国のサムスン電子は7日、権五鉉(クォン・オヒョン)副会長(59)を同日付で最高経営責任者(CEO)に昇格させる人事を発表した。崔志成(チェ・ジソン)副会長兼CEO(61)はグループ全体の事業の調整にあたる参謀組織、未来戦略室長に就く。同社の首脳級人事は年末が通例。突然のCEO交代からは米欧の事業環境の変化への強い危機感と、権力委譲を進める創業家の姿勢がにじむ。

「動きがあまりにも早く唐突だ」。7日夜、サムスン幹部はこう漏らした。

■アップルとの関係重視か

今回の人事は李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長(70)の信任が厚い2人を従来以上に重用する内容。腹一つで人事を決めた李健熙会長が何を重視したのか、サムスン幹部や取引先の多くは読み切れていない。崔氏の前任の未来戦略室長の退任理由は「健康上の問題」だが、今月1日にグループの公式行事に姿を見せており、不自然な印象もある。

ここで浮上するのが米アップルとの関係を重視したという見方だ。崔氏はこれまで完成品を所管しており、アップルからみればスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)のライバルと映る。先月21、22の両日には、スマホの特許を巡り訴訟合戦を繰り広げている米アップルのティム・クックCEOと崔氏が直接会談したが、和解には至らなかった。

欧州債務危機でサムスンも経営への不安が強まり、最大顧客のアップルとの関係は重要度が増す。崔氏に代わりCEOとなる権氏はアップルに部品を供給する半導体とパネルの両事業を所管してきた立場。「強気で攻撃一辺倒」(関係者)の性格の崔氏の後に「紳士そのもの」とも評される権氏を引き上げることは結果的に「アップルシフト」となるわけだ。

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