2019年5月22日(水)

欧州議会選が実質始動 主要会派、相次ぎ党大会

2014/3/8付
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【ダブリン=御調昌邦】今後5年間の欧州連合(EU)の方向性に大きな影響を与える5月22~25日の欧州議会選が事実上スタートした。欧州議会の主要政治会派が相次いで党大会を開催し、次期欧州委員長候補や政策の重要課題を決めた。債務危機は峠を越えたが、低経済成長・高失業率に直面するほか、外交ではウクライナ問題への対応が急浮上しており、政治課題は山積だ。

欧州議会の最大会派で中道右派の欧州人民党(EPP)は7日、ダブリンで党大会を開催し、独自の欧州委員長候補を選ぶ投票を実施。ルクセンブルクのジャンクロード・ユンケル前首相(59)がフランス出身のミシェル・バルニエ欧州委員(63)を抑えて勝利した。同氏は「欧州は危機にあったが、(ユーロ崩壊を予想する)内外の投機家に打ち勝った」と自らの実績を強調し、支持を訴えた。

第2会派の中道左派で主軸となる欧州社会党は1日、ドイツ出身のマルティン・シュルツ欧州議会議長(58)を独自の欧州委員長候補に選んだ。同氏は「2700万人の欧州市民が職を見つけられていない」と述べ、雇用対策を主要政策に掲げる方針を表明した。

今回の欧州議会選から各政治会派がEUの首相ともいえる次期欧州委員長候補を掲げて選挙を戦うことで合意している。

直近の世論調査によれば、中道右派のEPPと欧州社会党が主軸となる中道左派が第1会派をめぐって接戦を繰り広げているが、中道左派がやや優勢との分析もある。選挙戦ではユンケル氏とシュルツ氏の資質が重要になってくるが、両者は全く異なる顔を持つ。

ユンケル氏は小国ルクセンブルクの出身で、同国で19年近く首相を務めてきた。ユーロ圏財務相会合の議長として債務危機対策の調整も担い、EU内の政治力学も熟知。一方、シュルツ氏はEUで最も影響力の強いドイツ出身で、書店見習いから地元市長、欧州議員などを経て欧州議会議長となった典型的な「たたき上げ」だ。

これまで欧州政治を担ってきた中道右派と中道左派が欧州議会選の中心である構図は変わらないが、債務危機に伴う財政緊縮策などによって既存政党離れも進んでいる。両政治会派とも議席を伸ばしきれず、反EU・反移民を掲げる極右政党が台頭するとの見方が強まっている。

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