米国防予算、5年で14兆円削減 兵力最大4.7万人縮小

2011/1/7付
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【ワシントン=芦塚智子】ゲーツ米国防長官は6日、2012会計年度(11年10月~12年9月)から5年間で国防予算を1780億ドル(約14兆8000億円)節減する方針を発表した。陸軍と海兵隊の兵力を合計で最大約4万7千人縮小する計画。ただ節減分の一部は優先度の高い兵器の調達などに回すため、実際の予算削減額は780億ドル(約6兆5000億円)となる。

ゲーツ長官は昨年6月に5年間で1000億ドル(約8兆3000億円)の国防予算節減を表明。幹部職員数の大幅削減を柱とした国防総省のリストラ策を発表していたが、米財政赤字の拡大を受けてさらなる緊縮を迫られた形。節減分の一部は兵器調達などに回るとはいえ、安全保障や武器調達への影響を懸念する議会の反発も予想される。

同長官によると、総額1780億ドルとなる予算節減計画には、海兵隊の次世代水陸両用戦闘車両や陸軍の地対空ミサイルシステムの調達中止、次世代戦闘機F35の調達延期などが含まれる。15会計年度(14年10月~15年9月)から2年間は国防予算の伸びを凍結する。

ただ、節減額のうち1000億ドルは重点分野に振り向ける。約700億ドルを「より優先度の高い」兵器の調達に充当。核兵器搭載可能な長距離爆撃機の開発やミサイル防衛、無人偵察機、戦艦の増強などに使う方針だ。対北朝鮮、イラン戦略などが背景にあるとみられる。また約300億ドルは医療や住宅などの経費に充てる計画。12会計年度の戦費を除く国防予算要求額は前年を上回る見通し。

ゲーツ長官は会見で「すべての兵器が必要なわけではなく、すべての国防予算が不可侵ではないと認識しなくてはならない」と述べ、厳しい財政状況の中で無駄を省き効率化を図る必要があると強調した。

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