2019年6月20日(木)

米HPのハードCEO辞任 不適切な経費請求発覚
元契約社員がセクハラの訴え

2010/8/7付
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IT(情報技術)大手のヒューレット・パッカード(HP)は6日、マーク・ハード会長兼社長兼最高経営責任者(CEO、53)が同日付で辞任したと発表した。元契約社員の訴えを受けてセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)の有無を調査したところ、その人物との関連で不適切な経費請求が発覚したため。暫定CEOにキャシー・レスジャック最高財務責任者(CFO、51)が就き、社内外から後任を探す。

HPは社外の専門家を交えて訴えの事実関係を調査。「社内のセクハラ規定には違反していないが、行動指針に反する行為があった」と結論づけた。ハード氏は同日の声明で「調査の進展により、信頼や尊敬に値しない行動をとったことが分かった」と辞任の理由について説明した。

ハード氏はスター経営者として知られたカーリー・フィオリーナ氏の辞任を受け、2005年4月にHPのCEOに就任。同社は旧コンパック・コンピューターの買収に伴う混乱により業績が低迷していたが、ハード氏のもとで事業を立て直し、世界最大のパソコン会社として地歩を固めた。

08年には情報サービス大手の米エレクトロニック・データ・システムズ(EDS)を139億ドル(約1兆1800億円)で買収。パソコン・プリンター大手から総合IT企業への転換を図った。株価も就任時の約2倍の水準に上昇するなど株式市場からも評価を受けていた。

暫定CEOのキャシー・レスジャック氏は6日の会見で「HPには技術力や事業規模など持続的な競争力がある」と強調したが、辞任発表後、HPの株価は時間外取引で約10%下落した。

1999年に就任したフィオリーナ元CEO以降のHPは経営の混乱が目立つ。コンパックとの合併では同氏と創業者一族出身の取締役が対立。合併は実現したが、フィオリーナ氏も業績低迷で解任された。その後も、情報漏洩(ろうえい)や不適切な社内調査手法を巡る問題が表面化し、会長らが辞任する騒動まで起きた。

(シリコンバレー=奥平和行)

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