一部の政府、通信網で直接盗聴 英ボーダフォン報告

2014/6/7付
保存
共有
印刷
その他

英携帯通信大手ボーダフォン・グループは6日、サービスを提供している29カ国での政府の通信網監視活動をまとめた報告書を自主的に公表した。通信会社が各国の盗聴などの詳細を公表するのは初めてという。具体名は言及していないが、少なくとも6カ国では「(通信会社の協力なしに)当局が直接通信網にアクセスできる」と明らかにした。

報告書は29カ国のうち少なくとも10カ国は「政府の監視活動が公開されるのは初めて」という。今年3月までの1年間で、例えばイタリアでのメールや通信記録などのデータ収集は60万件あった。スペインでは盗聴が2万4千件、データ収集が4.8万件だった。

インドや南アフリカなどは政府の監視活動開示は違法になるとして、ボーダフォンも報告書で明らかにしていない。

欧州を中心に政府の情報収集活動に通信会社が協力しているとの批判は強く、プライバシー保護を求める世論が高まっている。このため同社は自社が関わった活動の一端を企業の社会的責任に関する報告書で公表した。

一方で通信会社は政府から認可を受けて事業を展開しており、安全保障のためなどとして監視を強化する政府との間で板挟みになっている。ボーダフォンは自ら実態公表に踏み切ることで、政府に情報開示を促す意図もあるとみられる。(ロンドン=黄田和宏)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]