2019年1月18日(金)

米雇用改善続く 市場、早期の緩和縮小に警戒感

2013/12/7付
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【ニューヨーク=佐藤大和】11月の雇用統計が市場予想を上回る改善を示したことで、金融市場では米量的緩和政策の縮小観測が広がりそうだ。米景気回復を映す指標はほかにも相次いでいるが、内需の柱の個人消費には不透明感が残る。米連邦準備理事会(FRB)は年末商戦の行方など景気回復の持続力を慎重に見極める構えだ。

雇用統計の発表を受けた6日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が急反発して始まった。前日まで5営業日連続で下落していた。ニューヨーク外国為替市場では円売りが加速。円は一時1ドル=102円90銭程度まで下げた。円は対ユーロでも一時1ユーロ=140円66銭程度まで下落。約5年2カ月ぶりの安値を付ける場面があった。

11月の非農業部門の雇用者数は前月比20万3000人増と、10月に続いて雇用回復の目安となる「20万人」を上回った。失業率も一気に7.0%まで下がった。バーナンキFRB議長は今年6月に「2014年の半ばに失業率は7%程度まで改善し、その時点で量的緩和が終了する」との出口シナリオを示した。実際は緩和縮小を始める前に7%に到達した形だ。

FRBや市場の想定を上回って雇用情勢が改善を続けていることで、金融市場では、量的緩和の縮小開始が前倒しされるとの見方がじわりと広がりそうだ。

「イエレン氏の議長就任後初となる3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)」というのがこれまでの緩和縮小決定を巡る市場予想の大勢だった。ただ好調な経済指標が続き、連邦議会の与野党対立が収まれば、バーナンキ議長体制で最後のFOMCとなる1月説も浮上しそう。「今月のFOMCで小幅の縮小を決める」(MFRのシャピロ氏)との見方も残る。

5日発表された13年7~9月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率で3.6%増。速報値(2.8%増)から大幅な上方修正となり、1年半ぶりの高い伸びを示した。

米サプライマネジメント協会(ISM)が2日発表した11月の製造業景況感指数も2年半ぶりの高水準。米新車販売は好調で、夏場の長期金利の上昇で失速していた新築一戸建て住宅販売も10月は前月比25%増と持ち直した。最近の経済指標はFRBに緩和縮小を促す方向に作用している。

ただ7~9月期のGDPは在庫投資による押し上げ分が大きく、肝心の個人消費は減速した。ISMの景況感指数も非製造業は一進一退が続いており、先行きには不透明感が残る。

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