2019年5月22日(水)

リビア政権側に焦り 首都への動揺波及抑止に躍起

2011/3/6付
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【ドバイ=松尾博文】反体制派の蜂起が続くリビアで、政権側が巻き返しに躍起になっている。中部では勢力圏を広げる反体制派に反撃する一方、首都トリポリ西方の要衝ザウィヤでは奪還にてこずっている。政権は6日、国営メディアを通じて東部の主要都市奪回を強調した。首都トリポリへの動揺波及を警戒する国民向けの情報操作とみられ、カダフィ政権は焦りを見せ始めている。

ロイター通信によると、トリポリ中心部では6日朝に激しい銃声が聞かれたが、政府報道官は「祝福の花火で戦闘ではない。トリポリは政府が百パーセント掌握している」と強調。国営テレビは朝から政権支持者のデモの様子を放映した。

国営テレビは同日、政府軍がザウィヤや第3の都市ミスラタ、東部トブルクなどを奪還。反体制派の拠点であるベンガジに進軍中と報じた。だが、これらの都市では政府軍が優勢との情報はなく、AFP通信によると、反体制派はトブルクなどを依然支配している。

政権は反体制派部隊が西方へと勢力圏を広げ、カダフィ大佐の出身地シルトに迫っていることに危機感を強めている可能性がある。政府は6日、「テロリストとの戦いに勝利した」ことを受けた措置として、主要産品の輸入関税や生産・消費に関わる税の撤廃を発表。カダフィ大佐は同日付の仏紙のインタビューで「これはテロとの戦いであることを誰も理解しない」といらだちを見せた。

一方、反体制派の連合組織「国民評議会」は5日、国際社会に改めて政権部隊への空爆を要請。前司法書記(法相)のアブドルジャリル代表は「評議会がリビア唯一の代表」と宣言し、各国の承認に期待を示した。政治、軍事の両面を統括する危機管理委員会の設置も決定。元外交官ら委員3人を選ぶなど"カダフィ後"をにらみ体制を整えつつある。

英紙サンデー・タイムズは6日、リビア東部で特殊任務についていた英軍の特殊部隊員が最大8人、反体制派に拘束されたと報じた。反体制派指導部と接触しようとしていた英外交官を護衛していたという。

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