2019年6月20日(木)

グラミン銀、ユヌス氏解任決定的に 撤回の訴え棄却
ノーベル平和賞の受賞者

2011/4/5付
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【ニューデリー=岩城聡】貧困層に少額の資金を貸し出すマイクロファイナンスの先駆けで、ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのムハマド・ユヌス氏(70)が中央銀行からグラミン銀行総裁を解任された問題で、同国の最高裁は5日、解任撤回の訴えを退けた。PTI通信が報じた。最高司法機関の判断により、解任は決定的となった。

ユヌス氏は1983年のグラミン銀行の設立以来、貧困など途上国の社会問題をビジネスで解決する「ソーシャルビジネス」の普及を目指してきた。こうしたユヌス氏の活動やその哲学を支持する動きは世界中に広がっており、今回の解任は国際社会に衝撃を与えるのは間違いない。

ただ、解任騒動でささやかれてきたのはハシナ首相との対立。国際的に人気の高いユヌス氏だが、同国の二大政党制に批判的で2007年に独自の政党を旗揚げしようとし、首相を激怒させたのが対立の発端だといわれている。

中銀の解任通告は、ユヌス氏が銀行役員の法定定年である60歳を超えていたことが根拠だったが、グラミン銀は過去の役員会で総裁は定年の対象から外すと定め中銀に報告していたと主張。3月、ユヌス氏側は「中央銀行は解任の正当な理由を示していない」として、最高裁に上訴していた。

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