2019年1月20日(日)

中国海軍レーダー照射、党の指示か 現場の独走か

2013/2/5付
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【北京=島田学】中国の国営新華社(電子版)は5日夜、日本メディアの速報を紹介する形で事実関係のみを伝えた。ただ中国政府は同日夜現在、公式コメントを発表していない。危険な挑発の目的を巡っては2つの見方が浮上している。

1つ目が共産党指導部が軍に指示を出し、尖閣諸島を巡る対立をあおる狙いだ。

日本政府は中国の度重なる挑発にもかかわらず「領土問題は存在しない」との立場を崩していない。軍が意図的にレーダー照射を仕掛けて対立を激化させ、国際社会が「日中間に領土紛争が存在する」と誤解するよう仕向ける目的だ。

日中の対立が激化すれば、東アジアの安定を望む国際社会が仲裁に乗り出す可能性がある。その場合は「領土を巡る紛争」が各国の共通認識となり、中国の主張が通りやすくなるとの読みだ。

習近平総書記が昨年11月に軍の最高決定機関、党中央軍事委員会主席について以降、軍からは強硬なメッセージが目立つ。総参謀部は1月、習氏の指示として「軍事闘争の準備をしっかりとし、実戦に対応できるよう部隊の訓練を厳しく指導するように」と命令した。

だが米国は日中双方に事態をエスカレートさせないよう強く促し続けている。1月にクリントン国務長官(当時)は、尖閣諸島を巡って日本の立場を支持する姿勢を打ち出した。中国から挑発を仕掛ければ、米国は態度を硬化しかねない。

もう1つの見方が軍の現場の独走だ。中国外務省筋はあくまでも現場の軍人の判断によるものだとの認識を示唆した。尖閣諸島を巡る日中の対立は膠着状態に陥り、米国も日本支持に傾斜する。いら立つ軍部が強硬姿勢を強め、事態の打開を狙ったとの観測がある。

だが自衛隊関係者は「レーダー照射が数分間続いたことから考えると、現場の暴走と判断するのは難しい」との見方を示している。

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