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フェイスブック、サービス開始10年 ライバルも台頭

交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックが4日、サービス開始から10年を迎えた。米ハーバード大学の学生向けに始めたインターネットサービスは世界で10億人超が使うまでに成長。コミュニケーションの形を大きく変えた。共同創業者のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はさらなる成長に意欲を示すが、課題も見え隠れしている。

「10億人の生活に密接に関わる機会はめったにない。影響力の大きさにびっくりしている」。4日、米NBCのテレビ番組に出演したザッカーバーグCEOは声を弾ませた。2013年10~12月期の月間利用者は1年前より16%多い12億2800万人。利用者が投稿する写真は昨秋、1日あたり3億5000万枚を超えた。

フェイスブックはザッカーバーグ氏の「アイデンティティー(人格)はひとつ」との信念に基づいて実名主義を徹底し、ネットと現実の世界の間の壁を取り払うことに成功した。その意義についてシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)は「一般の人びとが声を上げて広く届ける手段を手に入れた」と語る。

中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」では情報伝達の手段として注目を浴びた。12年の上場前後は、存在感こそ大きかったものの収益力は弱かった。一時は株価が低迷したものの、スマートフォン(スマホ)などモバイル機器向けの広告事業が軌道に乗り、時価総額は約1600億ドル(約16兆1000億円)に膨らんだ。

ザッカーバーグ氏は「世界中の人を結びつけて世の中をよくするという目標に向けて前進する」と宣言。次の10億人を視野に入れた取り組みを進めるが、今後はこれまでとは勝手が異なる。ネット利用者が世界最大の中国からは依然、締め出されたままで、普及の前提となるネットの利用がままならない地域も多い。

スマホ時代の新たなライバルも台頭している。メッセージなどのやり取りに特化した米ワッツアップや日本発のLINE(ライン)などのアプリ(応用ソフト)は短期間で億人単位の利用者を獲得。写真共有でも一定時間が過ぎるとデータが消える米スナップチャットなどが人気だ。フェイスブックはスナップチャットの買収を試みたが、失敗したもようだ。

10年前、SNSでフェイスブックより先行していたフレンドスターやマイスペースは失速し、ネットサービスでも一時は人気を集めたAOLなどの存在感が低下した。技術の変化が速く、利用者の出入りも激しいネット業界で一線を走り続けているのはごくわずか。利用者10億人超という偉業を達成したフェイスブックも勝ち残りが約束されたわけではない。

(シリコンバレー=奥平和行)

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