/

中国、成長率目標7.5%変えず 全人代開幕

国防費は最高

【北京=大越匡洋】中国の第12期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の第2回会議が5日午前、北京の人民大会堂で開幕した。李克強首相は2014年の経済成長率の目標を13年と同じ7.5%(13年実績は7.7%)とする方針を表明。金融制度などの改革を進めると同時に、雇用の確保をはじめ景気の安定に注力する姿勢を強調した。同時に発表した14年の国防予算(中央政府分)は前年実績比12.2%増の8082億元(約13兆4400億円)と4年連続の2けた増で過去最高となった。

開幕した全人代で政府活動報告を読み上げる李克強首相(5日、北京市内)

今回の全人代の会期は13日までの9日間。李首相は所信表明演説に当たる政府活動報告で「改革は今年の政府活動で最も重要な任務であり、経済体制の改革を重点とする」と強調した。昨年3月の前回の全人代で首相に就いた李氏にとって、今回が初めての報告だ。

中国は実質国内総生産(GDP)成長率の目標について11年まで7年連続で8%とした後、12年から7.5%に引き下げた。14年の目標を巡っては改革姿勢を印象付けるため引き下げるとの見方もあったが、3年連続で据え置いた。製造業の景況感が低迷するなど景気の先行き不安が広がるなか、安定成長を維持する姿勢をより強調する狙いがうかがえる。

李首相は「成長速度の転換期を迎え、経済の下押し圧力はなお大きい」としたうえで「合理的な経済成長率を維持しなければならない」と指摘。「安定」の目安として雇用の確保を重視する姿勢を示し、「都市部で年1千万人以上の新規就業」を目標に掲げた。13年の目標より100万人上積みした形だ。

中国政府はこれまで、1ポイントの成長率の拡大で130万~150万人の雇用が創出でき、1千万人の雇用機会を生むためには「7.2%の成長が必要」と試算している。

同時に、物価上昇率は13年の目標と同じ3.5%に据え置いた。インフレを抑制するとともに、十分な雇用機会を確保することが中国政府の描く安定成長の姿となる。

14年の主要な政策課題として(1)行政の簡素化(2)税財政改革(3)金融改革――などを列挙。金利の自由化を進めるとともに、人民元について「変動幅を広げ、資本勘定における交換性を高める」と述べた。

「積極的な財政政策と穏健な金融政策」という基本方針を堅持。通貨供給量(マネーサプライ)の伸びは13年と同じ13%以内に抑える。高利回りの理財商品など「影の銀行」の膨張を意識し、李首相は「金融システムのリスクが生じないよう最低限のラインを守る」と強調。預金保険制度を構築する方針も示した。

「内需拡大が経済成長の主要な原動力だ」として、都市化による格差の縮小に取り組む姿勢を強調。鉄道整備などインフラ投資で景気を下支えし、財政赤字は13年予算比1500億元増の1兆3500億元とする。

中国は経済力を背景に国防予算を増やし続けており、公表額は米国に次ぐ世界2位。沖縄県・尖閣諸島を巡る問題や南シナ海問題などを念頭に、海空両軍を中心に最新鋭装備の導入を急ぐ。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン