「福島第1原発、依然非常に深刻」 IAEA事務次長
【ウィーン=藤田剛】国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長(原子力安全・保安局担当)は5日の記者会見で「福島第1原子力発電所の状況は依然として非常に深刻」と語り、IAEAの判断を変更するほど事態は改善していないとの認識を示した。状況判断の変更には「原子炉の冷却機能の回復が必要」と説明した。
東京電力が工程表通りに事態を収束できるかは「東電が今後直面する困難に左右される」と指摘。工程表の中身に関しては「これまでに発生した問題を解決できるものだ」と評価した。
IAEAは日本政府との調整がつけば、ただちに福島第1原発の状況分析や事故原因の究明のために調査団を派遣する方針。調査団は6月下旬に開かれるIAEAの閣僚会合までに報告書を作成する見通しだ。
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