2019年1月17日(木)

豪・インドネシア首脳、情報収集に「規範」で一致 関係修復へ

2014/6/5付
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【ジャカルタ=渡辺禎央】オーストラリア政府関係者によるインドネシア要人の盗聴疑惑で悪化していた両国の関係が修復に向かい始めた。4日、アボット豪首相がインドネシア西部のバタム島でユドヨノ大統領と会談。情報収集活動の「行動規範」を早期に策定することで一致した。凍結している安全保障分野の協力再開を視野に、海洋進出で強硬姿勢の中国をけん制する効果もありそうだ。

首脳会談は2013年10月末に盗聴疑惑が浮上してから初めて。インドネシアは同年11月に駐豪大使を召還、一部の軍事演習や情報交換の協力を凍結。5月末に同大使を豪州に戻したばかり。

バタム島での会談後に記者会見したユドヨノ大統領は「障害になっている問題を終結させ、新たな協力の機会を探ることで合意した」と述べた。

両国は行動規範の協定を結んだうえで、凍結中の協力を順次再開していく見通し。大統領は「機密情報の収集や軍事面の協力も促進すべきだ」との考えを表明した。

盗聴疑惑を巡っては英豪メディアが13年、豪情報機関によるユドヨノ大統領や夫人を含む政府要人に対する盗聴の試みを次々に報道。米中央情報局(CIA)元職員スノーデン容疑者の情報に基づくもので、2国間の関係が一気に冷え込んだ。

一方、両国の関係修復機運の背景には、南シナ海で中国船がベトナム船に体当たりするなど、中国の動きが先鋭化していることがある。中国と公式には領海をめぐる問題を抱えず中立とされるインドネシアと、米軍が海兵隊の基地を北部ダーウィンに置く豪州が関係を修復すれば、アジア太平洋の海洋安保における両国の重要性が高まると受け止められている。

ユドヨノ大統領はイスラム教関連のイベント出席のためバタム島を訪問。アボット首相は欧米外遊前に立ち寄った。同首相は5月上旬に国際会議のためインドネシアを訪問予定だったが、内政に絡む問題に対処するため取りやめた経緯がある。

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