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中国、天安門事件の評価変えず 香港で追悼集会に18万人

【北京=島田学、香港=粟井康夫】中国共産党が学生らの民主化要求運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から25年を迎えた4日、中国外務省は「改革・開放以来、中国の経済や社会は注目すべき成果を挙げた。民主・法治体系も絶えず改善してきた」とし、事件後の対応を正当化する現在の評価は変えないと強調した。香港中心部では4日夜、事件の追悼集会が開かれ、主催者発表で過去最大級の約18万人が集まった。

北京市内の天安門広場周辺では4日も終日、武装警察らが巡回する厳戒態勢。習近平指導部は4日に先立ち、事件の再評価を求める民主活動家らを相次ぎ拘束し、追悼活動を封殺した。中国版LINEと呼ばれる「微信」では、追悼を連想させるロウソクの絵文字が送信できなくなった。

当局は報道規制を敷き、事件に触れる中国メディアは皆無。海外報道の国内への流入にも神経をとがらせる。香港に隣接する広東省広州市では事件報道に積極的な香港紙「明報」の朝刊が2日と4日は届かなかった。3日の朝刊は届いたが事件に触れたページだけ抜かれていた。

一方、香港では民主派団体、香港市民愛国民主運動支援連合会が4日夜、香港島中心部のビクトリア公園で追悼集会を開いた。市民や学生らがろうそくに火をともし、犠牲者を慰霊した。事件当時の学生指導者だった王丹氏がビデオメッセージで「中国を民主化する精神を堅持すれば、必ず勝利できる」と訴えた。

集会に参加していた本土出身の大学生(23)は「中国ではインターネットでも言論封鎖が進み、香港で初めて天安門事件の資料に接することができた」と指摘。「当時の学生の行動は正しかった。北京政府は勇気を持って歴史と向き合い謝罪すべきだ」と語った。

警察発表では集会参加者は9万9500人。

北京からの締め付けが強まるにつれ、香港では天安門事件を知らない若い世代ほど当時の学生らの行動に共感する傾向がみられる。香港大学が5月に実施した電話調査によると、事件の再評価を支持する割合は全世代では56%と昨年より6.7ポイント低下する一方、18~29歳では77%に達した。香港大の鍾庭耀氏は「若い世代での民主化への要求の高まりを反映している」と分析する。

一方、米国でも3日、ニューヨーク中心部のタイムズスクエア近くで在米中国人ら約100人が集会を開き、天安門事件を再評価しない中国政府・共産党に抗議した。

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