2019年6月27日(木)

カジノ落日のラスベガス、不動産開発で「賭け」
シリコンバレー支局 兼松雄一郎

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2014/3/15 7:00
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日本ではカジノ解禁に向けた議論が熱を帯びつつあるが、カジノの本場である米ラスベガスでは稼ぎに陰りが見えているカジノからショーの街への転換が進んでいる。人工都市で住めばすぐに飽きるといわれてきたが、IT(情報技術)長者の投資をきっかけに旧市街の不動産開発に資金が流入し始め、新たな「賭け」が始まっている。

カジノよりイベントの街になったラスベガス。広大なカジノスペースは閑散としている

カジノよりイベントの街になったラスベガス。広大なカジノスペースは閑散としている

ラスベガスのカジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルが日本のカジノ運営解禁をにらみ、日本の金融規制緩和の時に活躍した敏腕ロビイストを雇った。MGMだけでなく米大手ラスベガス・サンズなどが巨額の投資計画を発表し、日本参入への強い意欲を見せている。カジノだけでない総合的なリゾート開発のノウハウを日本に持ち込む構えだ。

「ラスベガスは既にカジノの街じゃない。主な収入源はイベント。投資のかさむカジノ単独で利益を出すのは難しい」(ゲーム機器メーカー幹部)

15万人以上を集めた1月の大規模な家電見本市の開催期間中、夜にラスベガスの主要ホテル内のカジノを歩いてみた。電気を大量に消費するギャンブル向けの機器がまぶしい光と音をまき散らすが、大半の場所で客はまばらだ。ラスベガスの収益のうち、既にショーなどゲーム以外が3分の2に達したといわれている。

だが、こうしたショーはニューヨークでも見られるものが大半だ。今後もラスベガスに人を呼び込み続けるためのコンテンツとしてはやや弱い。カジノに代わる事業として地元住民の期待を集め始めたのが不動産開発だ。その中心にいるのは米アマゾン・ドット・コムに買収されたネット通販ザッポスのトニー・シェイ最高経営責任者(CEO)。ザッポスは昨秋、ラスベガスの下町に本社を移転した。

ザッポス本社周辺を歩いていると下町の中心に向かうシェイCEOとすれ違った。本社の近所にアパートを持っており、見学者に開放している。お気に入りというアルパカに似た動物リャマの人形があふれる23階のシェイ氏の部屋からは開発中の市街地を一望でき、開発が進みつつあるのが分かる。

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