[FT]中国の工場、進む自動化 深刻さ増す労働力不足

2012/10/4 23:40
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(2012年10月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国南部の東莞市にあるミロズ・ニットウエア(本社香港)の工場では現在、24台の日本製編み機が稼働している。近く新たに4台を追加する。編み機全機の費用は180万ドルに上る見通しだ。

機械が整然と並ぶ中、そこで働く労働者は2人しかいない。この光景は中国製造業の一般的なイメージとは異なる。だが、それは労働市場の変化で進行する中国の新しい産業革命を象徴する。

中国では30年におよぶ一人っ子政策によって労働力不足が生じている。求人競争は激しく、雇用主は10代の若者の離職を防ぐため毎年賃金を引き上げざるを得ない。それに多くの若者はこまごまとした機械を作る退屈な仕事よりも、レストランや商店での仕事を好むようになった。中国社会の高齢化は急速に進み、労働力不足は今後一段と深刻になるだろう。

中国の工場の自動化を受けて「(特に)電子産業がこの分野に目を向け始めた」とABB(本社スイス)のロボット事業担当者は指摘する。国際ロボット連盟によると、中国は2014年には世界最大の自動機械市場になる見通しだ。

早くから自動化に投資してきた企業ではすでに効果があらわれている。iPhone(アイフォーン)などに使われる音響部品を作っているAAC(本社米国)は最近、上海近郊の工場の自動化に投資した。クレディ・スイスによると、この工場では自動化が進まない場合、1日に150万個の部品を作るのに150人の労働者が必要だが、生産ラインを完全自動化すれば、わずか2~3人で済む。

中国の企業は衣料・繊維の分野でバングラデシュやカンボジアといった低コスト国との激しい競争にさらされ、自動化で事態を打開しようとしてきた。だが中国南部では自動化よりも工場閉鎖を選択する企業主も出ている。

By Rahul Jacob and Sarah Mishkin

(c) The Financial Times Limited 2012. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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