英バークレイズ、CEOも辞任 金利操作問題で引責
金融当局の関与焦点に

2012/7/3 22:31
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【ロンドン=上杉素直】世界の金融取引に使われる基準金利を操作する不正が発覚した英大手銀行バークレイズで3日、ボブ・ダイヤモンド最高経営責任者(CEO)が引責辞任した。前日のマーカス・エイジアス会長に続き経営トップが相次いで辞任に追い込まれる異例の事態に発展した。不正をめぐる金融当局者の関与も取り沙汰されており、疑惑が広がりを見せている。

バークレイズCEOを辞任したダイヤモンド氏=ロイター

バークレイズCEOを辞任したダイヤモンド氏=ロイター

ダイヤモンド氏は3日発表した声明で「バークレイズに対する外部からの圧力は事業基盤を損ねかねないレベルに達しており、看過できない」と述べた。他の経営幹部も同氏に追随すると報じられている。辞任を表明したエイジアス会長が当面、後任のCEO探しを含めた経営のかじ取りを担う。

バークレイズは2日のエイジアス会長の辞任表明で幕引きを狙ったが、英政界や株主からの追及の声はむしろ拡大。クレッグ副首相は経営陣の高額報酬に触れてCEO辞任を求め、キャメロン首相も「問題は極めて深刻だ」と表明した。

政界が激しく反応したのは、バークレイズが不正操作した「ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)」が住宅ローンや預金など一般庶民の暮らしに直結するからだ。住宅政策を担当するシャップス閣外相は2日、銀行の金利操作が近年の住宅差し押さえなどの「一因になった」と批判した。

バークレイズは2008年の世界金融危機の際、実態より低い金利を英国銀行協会に申告し、財務体質が健全だと装った疑いが持たれている。複数の欧米メディアは、バークレイズがこうした操作に手を染める過程で、英中央銀行幹部と同行側のやり取りがあったとの証言を伝えている。

3日付の英フィナンシャル・タイムズ紙によると、ダイヤモンド氏は4日の議会特別委員会で、当局側の不正過程への関与を明かして反撃する可能性があるとされている。同氏はCEOを辞任したが、同日の委員会には出席する方向だ。

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