2019年2月16日(土)

サウジ王室、若返り進まず 68歳の「副皇太子」を指名

2014/4/5付
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【ドバイ=久門武史】90歳を超えるアブドラ国王はじめ王室の高齢化が進む石油大国サウジアラビアで、ムクリン王子(68)が王位継承者の第2位に指名された。サルマン皇太子(78)に次ぐ継承順位で、初代アブドルアジズ国王の息子ら第2世代では最も若いが、第3世代への移行という難題は先送りした。

3月28日、アブドラ国王が酸素吸入チューブを鼻に着けて臨んだオバマ米大統領との首脳会談。同席したムクリン王子が継承権第2位の副皇太子になったと国営通信が伝えたのは前日の27日だった。将来の国王を米国にお披露目する狙いだ。

米外交が「アジア重視」を掲げるなか、米国とサウジの関係はぎくしゃくした状態が続く。長期的視野で米国と同盟関係を強めるうえで王子への期待は大きい。

ムクリン王子は昨年2月に第2副首相に任命され、もともとナンバー3とみられていた。しかし母がイエメン系女性のため、継承者にならないとの見方もあった。英国で教育を受け、メディナ州知事などを歴任。緩やかな改革を志向する国王の信認が厚いとされる。

サウジでは兄から弟への王位継承が半世紀以上続く。世代交代が進まない背景に「第3世代の誰が先に国王になるかで王室内の合意ができていない」(外交関係者)事情がある。初代国王の孫から将来の国王を選べば、子の世代が王位に就く可能性がなくなる。250人以上とされる第3世代から現段階で1人を選ぶとなれば、波風が立つのは避けられない。

ムクリン王子は母方でみると、サルマン皇太子のスデイリ家やアブドラ国王のラシード家といった有力家系に属さない。いずれ現国王の息子が第3世代の筆頭になりやすくなるとの観測はあるが、まずは跡目争いを避けるのに適役との判断もあった可能性は高い。

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