ノーベル生理学・医学賞に米のボイトラー氏ら3氏

2011/10/3付
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【パリ=古谷茂久】スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2011年のノーベル生理学・医学賞を米スクリプス研究所のブルース・ボイトラー教授(53)、フランス・分子細胞生物学研究所のジュール・ホフマン氏(70)、米ロックフェラー大学のラルフ・スタインマン教授(68)の3氏に贈ると発表した。人間や動物の体に備わっている免疫の働きに関する研究成果が評価された。

授賞式は12月10日にスウェーデンのストックホルムで開く。賞金1000万クローナ(約1億1200万円)は3氏が分ける。

免疫は体に入り込んだ異物を認識して排除する仕組み。人間はこのシステムによって様々な病原体などから体を守っている。ボイトラー氏とホフマン氏は、異物が侵入した際に最初に攻撃を仕掛ける「自然免疫」の仕組みを解明した。

自然免疫には異物を感知する特定のたんぱく質が関わっており、実験的にこのたんぱく質を失わせたハエはカビなどに感染してしまうことが分かった。自然免疫は人体では本格的な免疫系が働き始まる前にまず敵を短期攻撃する仕組みとして機能しているとみられる。

一方、スタインマン氏は免疫に関わる様々な細胞の中でも重要な役割を果たす「樹状細胞」を発見した。同細胞は外部から侵入した細菌などを探し出して特定し、免疫機能を担う別の細胞にその情報を伝える。これによって特定の侵入者を殺すための、複雑で強力な免疫の仕組みが作動することを解明した。

免疫は体を守るのに役立っている一方、自分の体を異物と間違えて攻撃することもあり、花粉症などのアレルギー症やリウマチなど様々な病気の原因にもなっている。免疫の仕組みの一部を解明した3氏の成果は感染症やがん、炎症の治療などに応用されている。

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