米ロ、シリア問題で攻防 G20で支持取り付けへ
米、攻撃の正当性訴え

(2/2ページ)
2013/9/4付
保存
共有
印刷
その他

【モスクワ=石川陽平】ロシアのプーチン大統領は8月31日、「G20はシリア問題を協議する良い場だ」と述べ、北西部のサンクトペテルブルクで主催するG20首脳会議で取り上げる方針を表明。オバマ米大統領とも首脳会議の場を利用し、直接話し合いたいとの意向を示した。

プーチン氏は5日、まず中国の習近平国家主席と会談。軍事介入への反対で連携を強める。続いて中ロとブラジルなどでつくるBRICSの首脳会議でシリア問題の「平和的解決」を訴える。

欧州諸国にも働きかけている。プーチン氏は8月29日、ドイツのメルケル首相と電話で協議し、外交的手段で問題を解決する立場で一致。キャメロン英首相とも26日に電話で話し、軍事介入の回避を求めたもようだ。

ロシアはアサド政権による化学兵器使用を理由に軍事介入を表明した米政権に対して「証拠を明示していない」と指摘。国連安保理の承認がない軍事介入は国際法違反と主張してきた。

これまでシリアへ軍事介入を求める欧米諸国などの声に押されてきたロシア。だが、流れが変わりつつあると判断している。英議会が政府の議案を否決するとプーチン氏は歓迎。各国間に慎重論を広げておけば、米国が軍事介入に踏み切った場合も米国の「単独行動」への国際的批判を高められるとの読みがある。

 ▼ロシア・シリア関係 シリアは1946年のフランス委任統治からの独立に伴い当時のソ連と関係を強化。イスラエルと対立する中、対ソ関係を軍事的、政治的に拡大した。アサド政権とロシアとの友好関係の背景にはソ連時代からの歴史的つながりがある。
 シリアの武器輸入の約半分をロシアが担うとされる。地中海に面したシリアのタルトゥス港にはロシア海軍の補給拠点がある。ロシアは中東地域に残る数少ない友好国としてシリアを重視。政権交代で親米に転じることを防ごうとしている。
  • 前へ
  • 1
  • 2
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]